六送会&一迎会で使えるアイデア集:楽曲・台本・劇・プレゼント

忙しい三学期は、効率的に行事の準備をしたいもの。そこで、「六年生を送る会」から「一年生を迎える会」までの行事準備を効率的に行う方法を紹介します! 楽曲のプレイリストや、ダウンロード可能な呼びかけの台本、劇やプレゼントのアイディアも盛りだくさんの、永久保存版です!
執筆/大阪府公立小学校教諭・垣内幸太、大阪府公立小学校教諭・土師尚美、京都教育大学附属桃山小学校教諭・樋口万太郎

目次
みんな幸せな送別会!歓迎会!~3つの力~
一年生に送別会や歓迎会の役割が当てられている学校も多いのではないでしょうか。一年の成長を発揮できるチャンス! 卒業していく六年生、新しく入ってくる新入生、そして一年生自身、みんなが幸せな気持ちになれるといいですね。「準備はスマートに! 心は幸せいっぱい!」そんな会になるといいですね。
牽引力
どんな行事であっても取り組む際、なんのための行事なのか、しっかり心得させることを忘れてはいけません。送別会ならば六年生に感謝の気持ちを届けること、歓迎会ならば一年生が安心して楽しく学校に来られるようにすること、といったゴールを定めることです。
いずれも、一年生にとっては初めてのこと。「こんな会にしたい!」という思いを子どもたちがもてるように、教師が牽引していく力を発揮しましょう!
段取り力
まずは当日までにすべきことを確認して、見通しをもちましょう。
やることリスト
【提案の準備】
□昨年度の実施案の確認
□担当者で打ち合わせ
□実施案の作成
【学年の準備】
□目的、めあての設定
□昨年の出し物の確認
□出し物のアイディア交流→決定
□役割分担
・全体指導
・プレゼント担当
・BGM など
□物品の購入
□練習日程の確認
段取りをするのは、子どもに対してだけではありません。六年生の先生たち、去年の担当者、管理職・・・。関係者にしっかり話を聞いて(通して)おくことで、この後の動きがずっとスムーズに進みます。これも段取り力の一つです。

演出力
行う側も見る側も、満足できる出し物にしたいものです。ちょっとした演出のコツでぐっと見栄えがよくなります。
・立つ&座るなどの動きを揃える
・呼びかけの言葉の始まりを揃える。また、語尾の音は下げずに上げる
・効果音を入れる
・画用紙やプロジェクターなどでタイトルや解説を入れる
・目線や表情まで考える
・プレゼントに一人ひとりのメッセージを添える・・・
いずれもそんなに難しいことではありませんね。しかし、少しの差でずいぶん変わります。送別会、歓迎会、どちらも自分のためではなく、誰かのために何かをする場。一年生にとっては貴重な経験です。子どもたちを育てる場にもなることでしょう。
内容選び&指導のコツ!
歌&言葉がけ
出し物の定番は、やはり歌&言葉がけ! どんな曲を選択するかが重要です。学校によって会の雰囲気はさまざま。事前に調べておき、全体の雰囲気に合った歌、演出を考えましょう。
○六年生を送る会
背伸びをせず、一年生らしい曲&言葉がけにしましょう。たくさんお世話になったお兄さん、お姉さんへ今までの感謝の気持ちを込められるといいですね。
おすすめの曲
・「ありがとう6年生」(作詞・作曲/RURIKO)
→音楽、歌詞ともにとても素敵です。「大好き六年生」という歌詞が六年生の心に響きます。
・「はじめの一歩」(作詞/新沢としひこ 作曲/中川ひろたか)
→卒園式などで歌っている子も多く、すぐに歌うことができます。「頑張れ」のメッセージを六年生に贈ることができます。また、一年生を迎える会にも合う曲です。
・「夢見るジャンプ」(作詞・作曲/林直次郎)
→何度も出てくるサビの部分が、かわいい一年生の歌声にピッタリです。
・「たんぽぽ」(作詞/カドクラサトシ 作曲/堀越浄)
→歌の後に画用紙で作ったタンポポ型メダルや手紙等を六年生にプレゼントしても◎。
・六年生が一年生のときに「六年生を送る会」で歌った歌
→懐かしさを感じながら聴いてくれるはずです。
○一年生を迎える会
今まで一番下の学年だった一年生がちょっぴりお兄さん、お姉さんらしさを出したい一年生を迎える会。しっかりした姿が見せられる曲選択や演出をしましょう。入学式で行う場合は、学習発表会などで演奏したものでもいいですね。
おすすめの曲
・「世界中のこどもたちが」(作詞/新沢としひこ 作曲/中川ひろたか)
→明るい感じが会にピッタリです。
・「はじめの一歩」(作詞/新沢としひこ 作曲/中川ひろたか)
→一年生を迎える会にも◎。新一年生も知っている子が多く口ずさみながら聴いてくれます。
・「ともだちになろうよ」(作詞・作曲/古宮真美子)
→「友達になろうよ」や「一緒に遊ぼう」の歌詞があります。手拍子を入れることで歌が華やかになります。
・「あおいそらにえをかこう」(作詞/一樹和美 作曲/上柴はじめ)
→音楽会などでもよく歌われる歌です。「エイ!ヤー!」で拳を上げて歌うとよいでしょう。
演出力発揮!
全体の指導はなるべく当日の場所で行います。ピアノとの距離で歌とピアノがずれる場合があります。次のポイントを押さえましょう。
・立つタイミング(司会が「一年生、お願いします」と言ってから)
・はじめの子が台詞を言うタイミング(タンバリンの音を2回聴いてから)
・次の台詞を言いだすタイミング(タンバリンの音を2回聴いてから)
・言うスピード(間延びせず聞きやすい速さで)声の大きさ(体育館に人がたくさん入ると声が聞こえにくくなるので大きめに)
・歌(ペアの六年生に向かって歌わせる)
・終わり方(ピアノに合わせて礼をする)
劇
送る会では感謝の気持ちを伝え、迎える会では学校の楽しさを伝えられる劇にしましょう。
おすすめ内容例
・「六年生との思い出」(六年生を送る会)
→手をつないで一緒に登校したこと、休み時間に遊んだことなど具体的な場面をいくつか演じます。
・「行事の紹介」(一年生を迎える会)
→水泳、運動会、遠足、音楽会など、楽しそうに演じられるといいですね。
・「○○小学校の一日」(一年生を迎える会)
→登校から始まり、国語の音読、給食、休み時間、掃除など、小学校ならではのことを演じます。
・「学校の大好きなところ」(どちらも可)
→落ち着ける場所や楽しい遊び場、優しい上級生、おいしい給食など、「この小学校でよかった」と思えるような内容にしましょう。
演出力発揮!
・立ち位置など舞台に目印をつける
・舞台上で動く役と、舞台下で台詞を言う役に分ける
・場面タイトルを画用紙やプロジェクターなどで示す
ゲーム
六年生と一緒にゲームをして楽しみます。見るだけでなく、一緒に参加してもらうのも盛り上がります。
おすすめ内容例
・「人間知恵の輪」(六年生を送る会)
→円形に並び、両隣以外の人と手をつなぎ、もつれた手を離さずに円をつくります。
・「クイズ」(六年生を送る会)
→教師に関する3択クイズや○×クイズなどは、盛り上がります。スクリーンに問題を映し出すとよいでしょう。
・「どこでしょう」(一年生を迎える会)
→学校のどこかの写真を映し出し、「どこでしょう?」の問いかけの後、その場所の説明をします。
演出力発揮!
・効果音やBGMを入れる
・勝ち抜き戦にする
・賞状やメダルなどを準備する

芸
できるようになったことを披露したり、笑いを入れたりしましょう。
おすすめ内容例
・モノマネ(六年生を送る会)
→芸達者な子やグループで行います。歌や劇の間に組み込むのもいいですね。
・ダンス(六年生を送る会)
→アニメやテレビ番組、CMのダンスなど、どの学年の子も知っているものにします。六年生の飛び入り参加もあればさらに盛り上がることでしょう。
・けん玉、コマ回し、縄跳び(一年生を迎える会)
→一年間でできるようになったことを披露しましょう。またここを目標にすることで練習にも熱が入ります。

演出力発揮!
・自分たちが先に笑ってしまわないようにする
・一つ一つを短時間で終わらせる
・テンポを大切にする
お世話になった六年生への感謝の気持ち、新入生への歓迎の気持ち。思いを伝えることが一番の目的です。時間がない中の練習、焦って注意の言葉ばかりでは寂しいですね。「六年生がきっと喜んでくれるね」「一年生が笑顔になれるといいね」など、みんなが前向きになれる言葉がけができるといいですね。