子供も先生も楽しめる! 雨の日の「シン・教室レク」
雨の日は、クラスのみんなでレクを楽しめるチャンスです。教室で手軽にできる教室レクを紹介します。クラスのみんなが仲良くなり、絆を深めることにつながります。子供も先生もみんなで楽しんでみてください。
監修/東京都公立小学校指導教諭・岩田純一(THE体育代表)、アップ研究会
目次
レク1 当てたらゲット
【用意するもの】
おはじき 人数の5倍強
<進め方>
1 2人が向き合って座ります。
2 2人が手に5個ずつ「おはじき」を持ち、先攻後攻を決めます。
3 先攻の「せーの」の合図で、おはじきを好きな数だけ手に持って前に置きます。おはじきは、必ず1個は持ちます。
4 先攻は2~10の数字のうち、例えば「5!」など好きな数字を言います。
5 2人は互いに、おはじきから手をはずし、出したおはじきを見せ合います。
6 場に出たおはじきの数が、宣言した数字と同じ数なら、宣言したほうが全部もらえます。
7 数がはずれたら、それぞれ自分が出したおはじきを戻し、後攻に移ります。
8 おはじき5個がなくなると負けです。
<ポイント&留意点>
宣言するときは、大きな声で言うようにします。おはじきを出す数を決めたら、途中で変えません。ルールの約束事は守るように最初に伝えるようにします。ペアの相手を次々と変えて、いろいろな人と当たるようにしましょう。
レク2 数字あてゲーム
【用意するもの】
用紙、筆記用具
<進め方>
1 グループ(4~10人程度)になり、親になる子供を決めます。親が1~5の数字を1つ紙に書き、誰にも見せないようにします。
2 プレイヤーは、1~5の数字のどれを出すか決めて、「数字あて!」のかけ声(かけ声は何でもよい)で、決めた数の指の本数を出します。1なら人差し指、2ならチョキの手という具合。
3 プレイヤーが指を出し終わった後に、親は紙に書いた数字を見せます。親が書いた数字と同じ数を出した人が負け。負けた人が複数いれば、その人たちで2回戦を行います。 親の数字と違ったら勝ち抜けていきます。
<ポイント&留意点>
親の役割とプレイヤーの役割を交替して、どちらも楽しめるようにします。最後まで行ってもよいし、5回勝負でもOKです。実態に合わせて行ってください。
レク3 2文字しりとり
【用意するもの】
なし
<進め方>
1 グループに分かれて、しりとりをします。
2 ルールは、しりとりと同じ。「がっこう」→「こうえん」→「えんとつ」……など言葉の最後の2文字を使います。言えなくなったら負け。続けられない言葉を言った人も負け。例「ゲーム」「りんご」などはNG。
※「こくばん」→「はんぶん」→「ふんいき」のように濁音を清音にしてもOK。促音も直音にしてもOK。ルール変更などは、各グループで話し合って決めるようにします。
<ポイント&留意点>
2文字しりとりは、通常のしりとりより難易度が高く、言葉を知るきっかけになり、語彙を増やすことにつながります。言葉が出てこないなどの友達のためにヒントを出したり、パスしてもOKというルールをつくったりして、友達を思いやる気持ちをもつことを子供たちに伝えましょう。負けた人を責めないことも押さえておきます。
レク4 黒板絵しりとり
【用意するもの】
教室の黒板
<進め方>
1 教室の児童列分だけ黒板に縦線を入れて作ります。例えば、児童列が8列なら、黒板に上下に線を引き、縦に8つ分のスペースを作ります(下のイラスト参照)。
2 例えば1列目と2列目、3列目と4列目など、隣の列が同チームになります。
3 縦列に4人座っていたら、4人で絵のしりとりをつなげていきます。
例:リンゴの絵→ゴリラの絵→ラッパの絵→パンダの絵
4 描いた絵の横に、同じチームの別列の子供たちが言葉で予想した答えを書きます。
5 描いた絵と言葉が当たったらポイントが入ります。
例:リンゴの絵の横に「りんご」と書く。→当たり(ポイントゲット)。リンゴの絵の横に「いちご」と書く。→はずれ(ポイントなし)。
※4人ずつの2列だとすると、絵のしりとりは1つでも間違えれば0ポイント。全部正解なら4ポイント。文字のほうは絵と言葉が一致していれば、正解1つに付きポイントの得点が入ります。1つ間違えても、後ろの3つが一致していれば3ポイント入ります。
<ポイント&留意点>
絵のしりとりと言葉を組み合わせたのは、しりとりができなくても言葉と絵が一致すると得点が見込めるからです。隣同士チームで協力することで、助け合ったり支え合ったりすることができるゲームです。間違えても友達を責めないように伝えます。絵を描くまでに時間がかかる場合は、制限時間を設けてもよいでしょう。
レク5 シュカの水
【用意するもの】
いす
<進め方>
1 グループ(4~10人程度)に分かれ、それぞれお客さん役を1人決めます。その他は、お店屋さん役になります。
2 外向けにいす(人数より1つ少なくする)をくっ付けて円を作って、お店屋さん役が座ります。円の内側に背中を向け、外側に体の正面を向ける形(いすがなければ、床に座ってもよい)。
3 お客さんは、お店屋さんのだれかの正面に立って、「何を売っていますか?」と聞きます。
4 お店屋さんは、何を売っているのかを答えます。このとき、「シュカの水」と言ったら、 お客さんは円の周りを逃げ(時計回り)、お店屋さんはお客さんを追いかけます。お客さんが、タッチされずに追いかけてきたお店屋さんのいすに座ったら交代します。お客さんがタッチされれば、お客さんを続けます。「シュカの水」はお店屋さんのだれが言ってもOK。
「シュカの水」以外、例えば「チョコレート」と答えると、お客さんは隣のお店屋さんに移動して、「何を売っていますか?」 と聞き、これを繰り返します。
※「シュ」で始まる言葉を言うと、もっとハラハラが楽しめます。例:「シュークリーム」「シュガー」「シューマイ」など。
※「シュカの水」は、アップ研究会で行った世界の遊びシリーズの1つ。「アップ研究会」のYouTubeには、他にもたくさんの遊びが紹介されています。
<ポイント&留意点>
少人数の友達とハラハラドキドキのスリルを味わいながら、仲良くなるゲームです。お客さんが「何を売っていますか?」 と聞くときには、お店屋さんの正面に立つようにします。複数のグループを作るときには、いすの周りのスペースを十分に確保しましょう。座っている人は足を出さないなど、安全面も十分に気を付けます。
レク6 傘DEゴルフ
【用意するもの】
傘
新聞紙
<進め方>
1 新聞紙を丸めて、ボール状のものを作ります。
2 傘を開いて持ち手を上に置きます。
3 開いた傘をゴールに見立てて、新聞紙ゴルフをします。決めたスタート位置から開いた傘に向かって新聞紙ボールを投げ、開いた傘に新聞紙ボールが入ったらゴール。
※チームに分けてチーム戦にしてもよいでしょう。何回で入ったかを競ってもよいし、時間を区切って何個入ったかを競ってもよいでしょう。
<ポイント&留意点>
傘を振り回したり、人に向けたりしないように安全面に気を付けます。雨の日だからこそ楽しめ、友達と協力する力を育てます。ゴールにする傘は、濡れていないことを確かめておきましょう。
レク7 数字バラバラゲーム
【用意するもの】
なし
<進め方>
1 いすを円にして、クラス全員が座ります(通常の授業の形でも可能)。
2 1~20までの数字を1人1回言うことができ、数字を言うときは立って言います。誰がどの数字を言ってもかまいません。
3 その数字を言ったときに、1人だけなら、その数字の数のポイントが入ります。友達とかぶったらアウト!
<ポイント&留意点>
最初のうちに言えば、友達とかぶらない可能性が高いが、ポイントが少ないので、そのかけひきを楽しみます。また、数字は20までなので、クラスが21人以上になるとどこで言うか作戦を考えることも楽しくなります。数字を言えるのは1人1回だけというルールをきちんと伝えておきます。
取材・文・構成/浅原孝子 イラスト/フジコ