ベースボール型は何から始めればいいの? 【使える知恵満載! ブラッシュアップ 体育授業 #40】

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使える知恵満載! ブラッシュアップ体育授業
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小学校教諭

平川 譲
使える知恵満載! ブラッシュアップ 体育授業

ベースボール型は、ボールが静止した状態から落ち着いて攻撃を始めることができるため、意図的な攻撃やその成否を楽しめる教材開発が可能です。また、全員公平に攻撃の機会があるので、どの子にも点を取る面白さを味わわせることができます。
はじめは用具、ルールを大幅に簡素化した教材で、ベースボール型の大まかなルールに慣れさせることをおすすめします。ここでは、全員がプレーに関わることをねらった「けっとばしベース」を紹介します。

執筆/筑波大学附属小学校教諭・山崎和人
監修/
筑波大学附属小学校教諭
 体育授業研鑽会代表
 筑波学校体育研究会理事・平川 譲

1.コート

ファウルラインは15m程度引き、細かいフェアやファウルについてはお互いにセルフジャッジとします。
ベースは大きめに描きます。
半径約3mの制限ゾーン内に守備者は入りません。

2.ゲームの行い方

①チーム

3年生で行う時は、体育班の4人組でよいでしょう。
4年生以上で行う時は、男女混合の5、6人チームでもよいと思います。この場合は、下のような方法で蹴る技能を測り、チームの力がおおよそ均等になるようにしましょう。
壁に向かって蹴り、ノーバウンドで届いた距離
決められた距離から蹴り、ノーバウンドで届いた回数

②ルール

<攻撃>
ボールはホームベースに置いた状態から蹴ります。
1塁まで行けたら1点として、守備チームの「アウト」の合図があるまで、進塁を続けます。
(ホームに戻ってきたら3点、もう一度1塁まで行けたら4点、と数えます)
チーム全員が1度蹴ったら攻守交代とします。

<守備>
ボールを捕ったら、ボールを持って全員でアウトサークルに集合し、「アウト」と言って座ります。
蹴られたボールをノーバウンドで捕ってもアウトにはなりません。

3.授業の進め方

 1チームを守備につけて見本を見せます。教師がボールを蹴り、進塁の仕方と得点の数え方を確認します。また、前述のアウトになる状況を確認します。
 全チームでお試しのゲームを行ったら集合させ、ルールでわからなかったことやゲームをしていて困ったことを発言させます。たくさん出てきても、その場だけで解決しようとすると時間がかかるので、みんなにとって大切だと思うことを3つまで、と伝えてから発言させるとよいでしょう。
 第2時以降は、ルールに慣れるので2回戦程度ゲームをすることができます。2回戦以上ゲームをする時には、グループでの入れ替え戦を行い、対戦相手を替えて次のゲームを行います。
 単元の経過と共にゲームに慣れてきたら、下記のようなルールに変更していきます。
アウトサークルの中に守備者全員が入るのではなく、アウトサークル内の味方にボールを投げるか、ボールを持って走り込むかで、ボールがアウトサークル内で保持された時点でアウトとする。
アウトサークルをなくし、蹴った子が進む1つ先の塁にボールを運んだらアウトとする。

4.指導のポイント

①ボールを遠くに蹴ろう
まずは、ボールを思い切り蹴って、遠くに飛ばすことを意識させましょう。蹴ることに失敗して制限ゾーン内で止まってしまったら、やり直しとしてもう一度蹴らせます。遠くに蹴って、たくさん点が入る面白さを味わわせましょう。

②どこをねらって蹴るか
すぐにアウトにならないように、相手がいない所をねらわせましょう。ゲームに慣れてくると守備者がいない所をねらったり、フェアとファウルのギリギリをねらったりします。ファウルの回数が多くなると、ゲームの進行が遅くなります。子どもと相談してファウルの回数を制限するルールを作ってもよいでしょう。

③どこで守るか
早くアウトにするために、どこで守るとよいのかを考えさせます。相手に合わせた守備の位置を学習できるようにしましょう。相手によって、守備者が内野ゾーンで守っているほうがよいのか、全員外野ゾーンで守っているほうがよいのかなどを、その都度判断します。

「けっとばしベース」でベースボール型ゲームの基本的なルールや動き方について経験しておくことで、バットを使った用具操作など、学習内容が増えてもスムーズにゲームを行うことができます。

【参考文献】
清水由(2010)『〈小学校体育〉写真でわかる運動と指導のポイント ボール』大修館書店

イラスト/佐藤道子

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山崎和人先生

執筆
山崎 和人
筑波大学附属小学校 教諭
筑波学校体育研究会 理事
1993年埼玉県川越市生まれ。簡単・手軽に「動ける体づくり」ができる体育授業を目指して、実践・研究を重ねる。子どもの「できた」が増えるように基礎感覚を重視した授業を展開し、日々研鑽中。『すぐ使える!体育教材30選』シリーズ(共著)(学事出版)等、共著多数。


平川譲先生

監修
平川 譲
筑波大学附属小学校 教諭
体育授業研鑽会 代表
筑波学校体育研究会 理事
1966年千葉県南房総市生まれ。楽しく力がつく、簡単・手軽な体育授業を研究。日本中の教師が簡単・手軽で成果が上がる授業を実践して、日本中の子どもが基礎的な運動技能を獲得して運動好きになるように研究を継続中。『体育授業に大切な3つの力』(東洋館出版社)等、著書多数。


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