【相談募集中】至らぬ自分を信頼してくれる子どもたちへ感謝を伝えたい
子どもたちへ感謝の伝え方を教えてほしいという素敵な相談が、20代の男性教諭から「みん教相談室」に寄せられました。この相談にアドバイスをしたのは千葉県公立小学校教諭・飯村友和先生。ご自身も実践されているという2つの方法を教えてくださいました。その内容を紹介します。
目次
Q. 素直についてきてくれる子どもたちへ、どんな感謝を伝えれば?
子どもたちへの感謝の伝え方について教えてください。現在5年生担任をしていますが、本当に素直で良い子たちです。個々でみればもちろん課題はありますが、情けない自分にも素直についてきてくれています。
私は(3年目・男性)物忘れが多く配りものを忘れたり、1日の中で課題を見きれず、採点途中でも「丸付けできてない子もいるけどとりあえず返すね」と課題を返してしまったり……。 授業も教材研究は意識しているつもりですが、まだまだ力不足で子どもたちの満足行くものには到底及んでいません。そして何より私はテンションを上げることが苦手で、基本的に素のままで接していて「頑張るぞー!!!」等の火のつけかたができません。
並行を組む方はベテランで、それらとは真逆にすべてこなしています。こうなると学年間の差で優越がついてしまいそうですが、クラスの子たちはそれでも本当に素直についてきてくれています。この差を埋める方法ももちろん知りたいですが、何よりもこんなに素直な子たちが「報われた」と思えるような、こちらからのアプローチ方法が知りたいです。
普段から意識しているのは子どもたちに愛情を伝えたり、休み時間にはコミュニケーションを多く取ったりはしていますが、それが、子どもたちが私にしてくれている気配りに勝っているとは思えません。何か子どもたちが喜んでくれるというか、恩返しができる方法はないでしょうか? もちろん迎合するつもりはありませんので、学級経営の中でのものですが、御助言いただけましたら幸いです。(すずき先生・20代男性)
A. 感謝の気持ちを伝える方法として、おススメは2つ
相談を読ませていただきました。子どもたちのことを想う先生の気持ちが伝わってきて、ステキだなと思いました。先生に足りないところがあったとしても、子どもたちが素直についてきてくれているのは、なぜなのでしょう。
それは、すずき先生が普段から意識して愛情を伝えたり、休み時間にコミュニケーションを取ったりと、子どもたちのことを想う気持ちを具体的に行動で表しているからではないでしょうか。
子どもたちに、先生の気持ちは十分伝わっていると思います。
その上で、子どもたちに感謝の気持ちを伝える方法として、私がこれまでにやってきていることの中から次の2つを紹介します。
1つ目は、手紙です。
一人一人にその子のステキなところや、先生の感謝の気持ちを書いた手紙を送ってみたらどうでしょうか。私の場合は、修了式の日に渡していました。毎回、喜んでもらえていました。ただ、これは、改めて手紙にしなくても、日記のコメントなどに書いてもよいと思います。
2つ目は、スライドショーです。
学期の終わりなどに、子どもたちの写真に音楽とメッセージをつけてスライドショーにして、みんなで見ます。子どもたちの好きな曲や心が動かされるような曲をつけると効果的です。普段照れくさくて、なかなか言えないことでも、手紙やスライドショーだったら伝えることができます。
感謝の気持ちを伝える方法としては、この2つをおススメします。
ただ、これらは本道ではありません。
堅苦しい話になるかもしれませんが、本道は、良い学級経営と良い授業をして、「子どもたちに力を付ける」ことだと思います。
- いじめのない安心安全な学級集団を作る
- 一人一人できなかったことができるようになる
- わからなかったことがわかるようになる
- 自信をつける など
そういったことが何より子どもたちのためになるのだと思います。プラスアルファとして、上の感謝の気持ちを伝える方法を参考にしていただけたらと思います。
みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。