小6らくらくUnit 1「This is me!」⑦【モトヨシ先生のスライドde外国語】
2024年度教科書改訂に対応した記事もあります。
小6らくらくUnit 1「This is me!」①【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】(4/5公開予定)
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 1「This is me! ~自分についてスピーチをしよう~」第7時(自分のことを紹介するスピーチをしよう)の授業案です。
※本時は、パワーポイント教材のダウンロードはありません。
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
目標と授業の流れ
○単元のゴール
名前や好きなこと、誕生日など自分についてスピーチをしよう。
○本時の目標
自分のことを紹介するスピーチをしよう。
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・I’m~. I’m from ~. I like ~. My birthday is ~. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・名前や好きなこと、誕生日などについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・相手のことをよく知るために、名前や好きなこと、誕生日などについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
・相手のことをよく知るために、名前や好きなこと、誕生日などについて、短い話の概要を捉えようとしている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えようとしている。
【読むこと】
●知識
I’m ~. I’m from ~. I like ~. My birthday is ~. およびその関連語句などについて、簡単な語句や基本的な表現を理解している。
●技能
I’m ~. I’m from ~. I like ~. My birthday is ~. およびその関連語句などについて、書かれた英文を理解する技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、名前や好きなこと、誕生日などについて、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味が分かり、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、名前や好きなこと、誕生日などについて、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味を分かろうとし、声に出して読もうとしている。
【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
I’m ~. I’m from ~. I like ~. My birthday is ~. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
I’m ~. I’m from ~. I like ~. My birthday is ~.およびその関連語句などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う(話す)技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、名前や好きなこと、誕生日などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、名前や好きなこと、誕生日などについて簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、世界の国について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
I’m ~. I’m from ~. I like ~. My birthday is ~.およびその関連語句などについて、英文の語順などを理解している。
〈技能〉
I’m ~. I’m from ~. I like ~. My birthday is ~.およびその関連語句などについて、例文を参考に書く技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、名前や好きなこと、誕生日などについて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、名前や好きなこと、誕生日などについて、例文を参考に書こうとしている。
○言語材料
(表現)I’m ~. I’m from ~. I like ~. My birthday is ~. など
(語彙)アルファベット、国(Americaなど)、動物(bearなど)、月(Januaryなど)、日付(first)など
○Do you have (a pen)? Yes, I do. / No, I don’t.
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- スピーチを見直そう
- スピーチをしよう
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に明るく挨拶をして、児童にHow are you? How’s the weather? などの質問をしてみましょう。また、スピーチの発表に向けて What’s your name? Where are you from? What color do you like? What season do you like? などの質問を聞いてみるのもよいと思います。短時間の積み重ねを大切にしましょう。
②単元のゴール、本時のめあての確認
本単元のゴール、本時のめあてを確認しましょう。前時までのスライドを活用してください。
③スピーチを見直そう
これまで学習してきた内容のスピーチを行いましょう。私の場合は、スピーチの内容をもう一度考えさせてからスピーチを行います。これまで学習してきたことを基にして、自分のことを紹介するために必要な表現を1文、2文付け加えたり、英文の順番を入れ替えたりするなどを児童に思考させます。ここでは、児童にどのような提示の仕方をするとよいか、いくつかご紹介します。
●単元のゴールをもう1度確認する
単元のゴールを全体で共有し、自分のことを伝えられているか、もう1度考えさせましょう。この単元のゴールは「名前や好きなこと、誕生日など自分についてスピーチをしよう」です。名前、出身地、好きな色、季節、教科と誕生日が自己紹介のベースとなっています。ゴールを確認することで、児童が「習っているサッカーのことを書きたい」など、自分のことを紹介するスピーチになるように表現を付け加えようとする、主体的な学習になります。
●デジタル教科書のOur Goalのビデオを視聴する
デジタル教科書のビデオを視聴して、自分の発表のワークシートと比較させることもできます。
Hi, everyone. I’m Aoi. I’m from Japan. My birthday is May 27th. I like soccer. I can kick well. Thank you for listening.(デジタル教科書のあおいの自己紹介の英語表現)
ビデオを視聴させたあとに、どんな表現を付け足したいかなどを児童に考えさせましょう。また、あおいさんの良い点を児童に発表させると、表情や声の大きさ、話すスピード、抑揚についてなど、英語の表現以外の点に着目して発言する児童もいます。全体で共有し、より良い発表になるように指導していきましょう。
●昨年度の児童のビデオを視聴する
昨年度の児童のビデオを録画して記録しておくことも、有効な手立てとなります。同じ学校の同じ学年だった先輩の姿を見せるだけで、児童の意欲は高まります。「○○さんのようになりたい」と憧れの気持ちを抱く児童もいるでしょう。機会があれば、ぜひチャレンジしてみてください。
●1時目の段階で「単元のめあて」をより具体的に設定する
外国語の授業では、実態に応じて児童と単元のゴールを設定するようにしましょう。児童がやりたい、できそうと思えるかなどを考慮して、児童とともに考えられるといいですね。
例:●初めて会うALTの先生に自分のことが伝わるように、自己紹介をしよう。
●転入生が学校生活に早く慣れることができるように、自分のことを紹介しよう。
●新しい学級の友達のことを知るために、お互いの好きなもの・ことを伝え、名刺交換をしよう。
このような手立てを講じると、提示された映像の表現と自身のワークシートの表現を児童が比較・検討して、自分の表現に足りないことを考えさせることができます。教師が「1、2文付け加えましょう」と伝えるよりも、主体的な活動につなげることができます。
児童に表現を考えさせる場面で、児童が自分の表現したいことをどう英語で言えばよいか分からないときは、既習の学習から表現できるものかそうでないかを教師が判断します。もし既習事項から表現できると判断した場合は、児童に表現を考えさせ、全体で共有するようにしましょう。既習事項でない場合は、個別に教師やALTが教えるようにするとよいと思います。また、クラス全体に問うこともできます。
学級の実態に合わせた単元のゴールの設定を!
私自身、外国語を指導していて面白いなと思うことの1つが、単元のゴールの設定です。
以前、私の学級に転入生が来たときに、好きなことや嫌いなことのインタビューをペアで行った際、その児童の感想には「まだ話したことがなかった友達の好きなことが知れてうれしかった。」と書いてありました。この児童の一言は、目指すべき単元のゴールに通じるものです。
担任をしていると、外国語の授業以外の時間の児童のつぶやきなどから、単元のゴールへ導くこともできると思います。児童の実態はそれぞれの学校で違います。ALTの先生が4月から新しくなる場合や、転入生が来る場合もあると思います。児童とゴールを一緒につくりあげていくことは、小学校の先生方が上手にできるつよみの1つです。ぜひオリジナルゴールを設定し、授業を進めてみてください。
なお、単元のゴールを児童と共に考えたり、実態に合わせて設定したりした場合、評価規準もそれに合わせて変更する必要があります。上記の評価規準は指導書からの記載ですので、自校化することが大切です。
④スピーチをしよう
児童がそれぞれのスピーチのワークシートの見直しを終えたら、練習する時間を設けます。スピーチまでに時間をとり、宿題として練習させるなどして、次時に発表を行う形でもよいと思います。その場合 Over the Horizon にあてる時間を短くするなど、柔軟に行うとよいでしょう。
また、教師は、児童がワークシートを見直すときの様子や、スピーチの発表などを、評価規準を基に評価しましょう。
⑤ふり返り
本時や単元のめあてからふり返りを行いましょう。児童の感想を全体で共有し称賛しましょう。
第8時は、デジタル教科書のOver the Horizonを扱ってください。
※記事、パワーポイント教材はありません。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
本時は、パワーポイント教材のダウンロードはありません。
構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子