【相談募集中】学年主任の言動が荒く、子供たちへの影響が心配です

特集
先生のための個別相談サービス【みん教相談室】相談&回答一覧
特集
職員室の人間関係あるある:リアルな改善策を集めました!

愛知県公立小学校教諭

八神進祐

言動の荒い学年主任への対応に困っている女性教諭から「みん教相談室」に相談が寄せられました。みんなの教育技術で学級経営の連載を持つ愛知県公立小学校教諭・八神進祐先生は、2つの対策法を挙げてエールを送りました。その内容をこちらでシェアします。

【相談募集中】学年主任の言動が荒く、子供たちへの影響が心配です、のイメージ画像
写真AC

Q. 言葉遣いの荒い学年主任、子供たちが傷ついていないか心配です…

学年主任の言葉遣いが荒く、子供の心が傷ついていないか、とても心配になります。 具体的には、「お前ら」と呼んだり、「こんなに最低最悪な学年は初めてだ」「馬鹿野郎」など子供の前で言います。他には、イラついた時に物を投げるなどもします。 聞いている私も何も出来ず、情けない気持ちでいます。過去に管理職に相談しましたが、改善はされません。 どうしたらよいでしょうか。(たまさん先生・20代女性)

A. 主任の余裕のなさが原因かもしれません。同僚としてサポート強化しては

ご相談ありがとうございます。公立小学校教諭の八神と申します。

それはとても心配ですね。たまさん先生が感じられているように、子供の心はとても繊細です。目に映るものや耳にした言葉が、子供たちの心を育むものだと私は思います。教師による荒い言動は子供たちの心を萎縮させ、自己否定に陥り抜け出せない子も出てしまうと予想されます。たまさん先生のその気づきは間違いないものだと私は思います。

たまさん先生は子供たちの健やかな成長を願い、勇気を出して管理職に伝えられたのだと思います。もし私がたまさん先生だとしたら、管理職が行動に移してくれることを願いながらも、次に挙げる2つの行動をとるだろうと思います。

1つ目は、私自身が子供に対して「優しく、そして厳しく」接します。主任の荒い言動に同調することなく、太陽のような笑顔、穏やかな口調、子供たちの思いを優しく受け止める姿勢が肝要です。しかし、それは「甘さ」とは違います。

「甘さ」とは違うということを子供たちが理解するためにも大切なのが「厳しい指導」です。ここでいう「厳しさ」とは「譲らない態度」です。いけないものはいけないと、譲らずに伝え続けることが必要です。あくまでも穏やかに、できれば上品に指導することがポイントです。私が日々意識しているのは、「保護者の方がその場にいても恥ずかしくない指導かどうか」です。子供たちは保護者の前で態度を変える先生を信用しないものです。

2つ目は、主任へのサポートを強化します。私が思うに、主任は日々の業務の忙しさであったり、困りごとがあったり、あるいは過去の仕事の失敗からなるトラウマがあったりと、自身の心の余裕のなさから荒い言動をとってしまっているというのが要因の一つなのではないかと考えられます。

既にたまさん先生は主任をサポートされておられると思いますが、さらに2か月、3か月先回り(例えば、2か月先の学年通信をわかる範囲で作成しておく、6年生を送る会などの学校行事の出し物の計画を早めに計画、相談してみるなど)して、仕事をこなして主任を普段以上にサポートしていけば、主任も具体的な見通しをもつことができ、心にゆとりが生まれるかもしれません。もちろん、たまさん先生のご負担のない範囲で構わないと思います。

また、避けたいこととしましては、主任との関係に溝を作ってしまうことです。我々教師は、どのような状況でも子供たちの味方です。それと同時に、同僚も敵ではなく味方です。この関係が崩れてしまっては良い教育はできません。子供たちのより良い成長という方向を共に歩んでいきたいものです。苦しいトンネルを抜けられますよう、心より願っております。良くなる兆しや変化が見られましたら、ぜひ教えてくださいね。ご相談ありがとうございました。


みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!
特集
先生のための個別相談サービス【みん教相談室】相談&回答一覧
特集
職員室の人間関係あるある:リアルな改善策を集めました!

教師の働き方の記事一覧

雑誌『教育技術』各誌は刊行終了しました