学級会を自治的な活動にするための、教師の助言とタイミングとは
学級会は、子供たちが学級の生活上の諸問題を見付け、その解決策を学級のみんなで話し合い合意形成を図る活動です。「こんなクラスにしたい」「みんなでこんなことをやりたい」「こんなことに困っている」といった、子供たちの身近な問題を議題として取り上げることができます。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・塚本裕美

目次
生活のなか、活動のなかに議題がある
議題の多くは、活動中に生まれます。係で準備をしているときに「あれ、どうしよう」と迷ったり「もっとこうしたらよくなりそう」ということが出てきたりします。それを教師が見付け、「クラスのみんなで話し合ってみたら?」と促します。または、「○○係さんが、こんなことで困っているのだけど…」と、教師がクラスのみんなに投げかけるとよいでしょう。教師は、子供たちが活動しているときに、どの係の子供が困っているのか、自分たちだけで決められるかどうかなどをよく観察しましょう。

また、日々の生活の中にも議題として取り上げることができるものがあります。「休み時間のドッジボールでいつもけんかになってしまう」「雨の日に教室で騒いでけがをしてしまった」など、学級での生活を過ごしやすくするために、どうしたらよいかをみんなで考えるのもよいでしょう。
係や集会などの活動だけではなく、普段の生活から問題を発見する目を育てていくことが大切です。
議題例
- 学級のボールの使い方を決めよう
- 係活動発表会で発表する内容を決めよう
- お誕生日会の遊びのルールを決めよう
- 学級オリンピックの種目を決めよう
- 運動会を盛り上げるためにクラスで取り組むことを決めよう
みんなで決めてみんなで実行
学級会で話し合って決めることも大切ですが決まったことを実行することがとても大切です。教師は、確実に実行できるような支援(計画表を作って見通しをもたせる、役割分担を明確にするなど)をしましょう。
そして、実行できたときには、みんなで楽しめたことを称賛し、価値付けしましょう。子供たちの「みんなで話し合ってよかったな」「みんなでやると楽しいな」の思いの積み重ねが、次の「先生話し合おうよ!」という意欲につながります。