朝の会、帰りの会 2学期リスタートでの工夫
2学期によいスタートを切るために、1学期の学級経営を振り返りましょう。振り返ることで、1学期に子供たちが成長したこと、2学期にもっと伸ばしていきたいことが明確になります。その上で、学級のさまざまな組織や活動を見直しましょう。
執筆/東京都公立小学校教諭・奥山良太
目次
組織や活動の見直しの仕方の例
係活動
自主性や創意工夫が見られるか。
当番活動
役割が明確になっているか。活動量に偏りはないか。
朝の会や帰りの会
マンネリ化せず、意味のある時間になっているか。
朝の会「日直のスピーチ」
朝の会で大切なことは、子供たちの健康や心の状態を確認すること、1日の見通しを持てるようにすることです。その上で、明るく1日が始まるとよりよいですね。そこで、取り組みたいのが「日直のスピーチ」です。
スピーチのテーマ例
- 子供同士のつながりを生み出すテーマ
「趣味、特技」「今、はまっていること」 - 学級への所属感を高めるテーマ
「クラスの思い出」「2学期頑張りたいこと」 - 高学年らしいテーマ
「最近気になったニュース」「将来の自分」 - 盛り上がるテーマ
「もしも〇〇があったら」など
日直のスピーチテーマの決め方の例
- 日直当番がひと回りするまで同じテーマで行う。
- テーマを6つ決めておき、サイコロで決める。
- ひとりにひとつのテーマを書き、それをくじにして日直が引く。
大切なこと
話すのが苦手な子供のために、「自分でテーマを決めてもよい」というルールがあるとよいでしょう。また、テーマはプライバシーにかかわることや人権を傷つけることがないか、事前に確認しておきましょう。
その他にも、子供たちからの連絡、詩の群読、朝の歌などを行うことも考えられます。朝は時間が少ないので、内容を精選し、授業が始まる前に終わるようにします。
帰りの会「1日の振り返り」
帰りの会で大切なことは、1日を振り返り、明日への期待を持つことです。学級のみんなが「明日も頑張ろう」という気持ちで下校できるといいですね。
生活目標や個人のめあてに沿って振り返りを行い、明日へとつなげられるようにしたいものです。
振り返りの方法の例
- それぞれが振り返りカードに記入する。
- 日直の子供が代表して1日を振り返る。
- 子供たち同士でよかったところを伝え合う。 など
ちょっと注意!
「今日のきらりさん」など、子供たちがお互いのよさを発表する方法もありますが、取り上げられる子供や発言する子供がいつも同じにならないようにすることが大切です。みんなで今日の日直が頑張っていたことを発表する方法も考えられます。
担任が子供のよさを見つけましょう
陰で頑張っていた子供や、誰かのために行動していた子供を見つけ、そのよさを伝えましょう。高学年の多感な子供たちです。全体の場で伝えるか、個別に伝えるかを考えることも必要です。
帰りの会は短い時間で済ませます。いつも自分の学級の下校が遅いと、子供たちはうんざりしてしまいます。
夏休み明けにできるエクササイズ「夏休みビンゴ」
夏休み明けの緊張をほぐすためのちょっとしたエクササイズを紹介します。
- ビンゴカードを準備します(下図)。
- 空欄に各自で記入します。
- 教室内を歩き回り、相手を見つけます。
- じゃんけんをします。
- 勝った人は、相手にひとつ質問をします。
- 相手が「当てはまる」と答えたら、相手からサインをもらいます。
- 多くのビンゴが成立するよう目指します。
イラスト/菅原清貴
『教育技術 小五小六』2021年8/9月号より