小3らくらくUnit 4「I like blue.｣④【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】

ゆたかな言語活動を行うためにICTを活用した授業が求められる外国語活動。しかし、様々なツールや教材を切り替えながらでは、手惑う場面もしばしばでしょう。本好利彰先生がこれまでの授業で作成してきたパワーポイント（スライド）教材は、これひとつ、授業の導入から終末までモニターに映すだけで授業を組み立てられる”お助け教材”です。｢モトヨシ先生のスライドde外国語活動」で外国語活動の授業を、らくらくクオリティアップ！
今回は、Let’s Try! 1 Unit 4「I like blue. すきなものをつたえよう」第４時のらくらく授業の進め方です。

執筆／福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修／拓殖大学准教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学校３年生の「Let’s Try! 1」のUnit 4「I like blue. すきなものをつたえよう」全４時の４時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント（スライド）を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。

パワーポイント（スライド）を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで１時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。

• クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
• デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

【目標】
好きなことやにがてなことを英語で伝えよう。
〇多様な考え方があることや、音声やリズムについて外来語を通して日本語と英語の違いに気付き、色の言い方や、好みを表したり好きかどうかを尋ねたり答えたりする表現に慣れ親しむ｡（知識及び技能）
〇自分の好みを伝え合う｡（思考力、判断力、表現力等）
〇相手に伝わるように工夫しながら、自分の好みを紹介しようとする｡（学びに向かう力、人間性等）
【言語材料】
◎I like (blue). Do you like (blue)? Yes, I do. / No, I don’t. I don’t like (blue).
〇色 (red, blue, green, yellow, pink, black, white, orange, purple, brown) rainbow
〇スポーツ soccer, baseball, basketball, dodgeball, swimming
〇飲食物 ice cream, pudding, milk, orange juice
〇果物・野菜 onion, green pepper, cucumber, carrot

1. 挨拶
2. デジタル教科書Let’s Sing歌
3. めあて
4. デジタル教科書Let’s Chantチャンツ２
5. 本日の運試し
6. 色の言い合い
7. デジタル教科書Let’s Watch and Think! 2
8. デジタル教科書Activity 2
9. ふりかえり

各活動の流れ

①挨拶

②デジタル教科書P15Let’s Sing 歌

前時に歌った教科書に収録されている歌です。スピードアップ版とともに２回歌いましょう。

③めあて

④デジタル教科書P15 Let’s Chantチャンツ２

本時のゴールの内容がチャンツ２に一番合っているので、２時目に行ったチャンツを行いましょう。

⑤本日の運だめし

前時の運だめしと同じです。前時の表現を使って同じように児童に指示を出しましょう。

⑥色の言い合い

この単元ではこれまで次のような活動をしてきました。

●教師が「〇〇（物の名称）」と言ったら、全員で２回手を叩き、その色を答える。
　教師：Picachu
　全員：パンパン！（全員で２回手を叩く）yellow.
●図工と関連付けてRed plus white is pink.

本時では、クラスを２グループに分けて、自由に英語の文で色を具体的に言わせていきます。お題の色を提示して、その色に関して英語の文でどんどん思い付いたことを言わせていきましょう。

まずはデモンストレーションとスライドで活動内容を推察させ、児童が理解できるようにしましょう。

スライドにある文章を交互に言っていってください。デモンストレーションはyellowで行い、児童が行う時は色のお題をredに変えて行います。

⑦デジタル教科書P17 Let’s Watch and Think! 2

教科書のリスニングを行う前に出てくる単語に慣れておくようにしましょう。教師が Touch the pictures. と言ってALTが言った英語をスクリーン上で教師がタッチし、デモンストレーションでやり方を見せましょう（ご自身でALTの動画を用意できない場合は、スライドに入っているALTのサンプル動画をご活用ください）。その後、まずは児童一人ひとりで行い、時間があればペアで競争させることもできます。

⑧デジタル教科書P17 Activity2

教科書の登場人物レンの自己紹介リスニングをスライドに準備したので、まずはデモンストレーションとして活用してください。

１度目は視点を与えずに聞かせ、隣同士でどんな内容だったか簡単に共有させます。２回目のリスニング前に聞く視点を与えましょう。それぞれスライドにしてあるので、１つずつ聞く視点を確認して進めてください。

次に教師自身の自己紹介を行いましょう。レンのリスニングと同じように好きなものや苦手なものを自己開示します。スライドには My name is ○○.  I like pink and green. I like volleyball. I don’t like takoyaki and okonomiyaki. を例として提示してあります。自身の自己紹介に合わせて変更してください。

絵でもよいし、文字でもよいことにしましょう。絵が苦手な児童は極端に活動スピードが遅くなってしまうからです。ゴールは「英語で伝えよう」なので、文字だけでももちろん許容してもよいと思います。

机間指導をし終えたらまずは先生から自己紹介を行いましょう。机間指導の際は、支援が必要な児童については音声での支援を行ってもよいと思います。

まずは、ペアでワークシートを見せながら活動をさせましょう。中間指導では、リアクションであったり、良いやり取りをしているペアを発表させるなどして、後半の活動につなげましょう。

⑨ふりかえり

本時のふりかえりを行いましょう。友だちの発表を聞いて新たに知ったことなどを書いている児童を意図的に指名していくとよいでしょう。

居村啓子（いむらけいこ）
拓殖大学外国語学部英米語学科准教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得｣、｢フレーゾロジー｣。

本好利彰（もとよしとしあき）
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。

パワーポイント（スライド）ダウンロード

※ダウンロードデータのサンプルをご覧になりたい場合は、こちらの記事にある無料ダウンロードを参考にしてください。

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構成／浅原孝子　イラスト／畠山きょうこ 　アニメーション／鶴岡信治