小3外国語活動 Let’s Try! 1 Unit 2「How are you?」指導アイデア
文部科学省視学官の監修による、小3外国語活動の授業案です。1人1台端末を活用した活動のアイデアも紹介します。今回はLet’s Try! 1 Unit 2「How are you? ごきげんいかが?」の単元を扱います。
執筆/沖縄県公立小学校教諭・平良 優
監修/文部科学省視学官・直山木綿子
目次
単元と活動
How are you? ごきげんいかが?(Let’s Try! 1 Unit 2)
単元の目標
互いのことをよく知り合うために、表情やジェスチャーを付けるなど、相手に伝わるよう工夫しながら感情や状態を伝え合う。
単元の評価規準
●知識・技能
感情や状態を尋ねる How are you? の表現や、それに答える I’m happy. などの表現を用いて、感情や表現を尋ねたり答えたりすることに慣れ親しんでいる。
●思考・判断・表現
互いのことをよく知り合うために、感情や状態について、尋ねたり答えたりしている。
●主体的に学習に取り組む態度
互いのことをよく知り合うために、感情や状態について、尋ねたり答えたりしようとしている。
教材
- 『Let’s Try! 1』(児童用テキスト・デジタル教材)振り返りカード
授業のポイント
本単元では、How are you? を用いて、感情や状態を尋ねたり答えたりするやり取りを行います。ポイントは、表情やジェスチャーをつけたやり取りを通して、コミュニケーションの楽しさを味わわせるとともに、友達への思いやりの気持ちや、相手の様子に気を配る気持ちを高めていくことです。
外国語活動の授業は、コミュニケーションの素地を育成します。クラスの繋がりや学級づくりの一環としても活動していくことをお勧めします。
「1人1台端末」活用のポイント
Let’s Listen (p.8)で、音声を聞き、登場人物と様子を表すイラストを線で結ぶ活動があります。その活動を学級の児童の写真を用いて Jamboard で作成して各児童に配付し、「本物の活動」として行います。Jamboard に掲載された4名の代表児童に対し、全員で How are you? と尋ね、それぞれが答えた様子を表すイラストを線で結ぶという活動です。How are you? と尋ねる前に、4名の代表児童がどう答えるかを予想させてから行うと、さらに効果的な活動になります。
*教材(Jamboard)をダウンロードしたら、4名の登場人物のイラストの上に、学級の児童の写真を貼り付けて行うとよいでしょう。
単元計画
↓クリックすると単元計画表が表示されます。
授業の流れ(全2時)
第1時
1.挨拶
挨拶を行います。
Let’s start English class.
Hello!
2.【Let’s Chant】(p.3)“Hello!”
Unit 1で慣れ親しんできたチャンツなので、元気よく全員で行うことができると思います。2回目以降は、「音声なし」「字幕なし」の設定で行い、自分の名前を入れてペアで行います。
<音声スクリプト>
Hello,(hello,)hello, I’m Emily.
Hi, (hi,) hi, I’m Takeru.
Let’s, (let’s,) let’s be friends!
*上記の下線部に自分の名前を入れて、ペアで行う。
<実際のやり取り例>
Hello,(hello,)hello, I’m Suguru.
Hi, (hi,) hi, I’m Yuko.
Let’s, (let’s,) let’s be friends!
3.【Let’s Watch and Think①】(p.7)「映像を見て、どんなことを言っているのかを考えよう。」
「遠足」のお弁当の時間のパノラマイラストです。5組のペアがイラストから、どのような感情や状態かを予想させます。また、その理由についても考えさせましょう。
Please guess.
その後に、動画を視聴し、内容を考えさせながら、語句や表現の意味を捉えさせていきます。
Look at the TV.
Listen carefully.
4.【Let’s Sing】(p.8)“Hello Song”
何度かくり返し聞かせ、慣れてきたら口ずさむように声かけをします。
Please listen carefully. Let’s sing a song.
5.ジェスチャー・クイズ
教師がジェスチャーをし、どのような感情や状態かを考えさせる活動です。本活動を通して、ジェスチャーで相手の伝えたいことが分かることや、自分の伝えたいことが伝えられるというジェスチャーの大切さに気付かせたいですね。
What’s this?(→ジェスチャーをする)
分かった。I’m hungry. だ
どうして分かったの?
おなかが空いたときにおなかを触るし、おなかが空いたような顔をしていたから。
ジェスチャーの良さって何かな?
自分の様子を相手に分かりやすく伝えることができる!
6.【Let’s Listen】(p.8)「誰がどんな様子かを聞いて、線で結ぼう。」
まずは、教師が4名の登場人物の名前を紹介します。
1. This is Takeru.
2. This is Emily.
3. This is Robert.
4. This is Sayo.
あるいは、デジタル教材の音声を途中まで聞かせ、登場人物の名前を聞き取らせてもよいでしょう。
次に、感情や状態を表す6つのイラストについて確認します。
What’s this?
I’m happy. だ!
That’s right!
その後、どの登場人物がどのような感情や状態かを予想させた上で、音声を聞かせ、線で結ばせます。
Takeru is happy?
Listen carefully. (→音声を聞かせる)
Please, draw lines.
7.振り返り
振り返りカードを記入し、共有する。
Reflection time.
8.挨拶
挨拶をします。
第2時
1.挨拶
挨拶をします。
Let’s start English class. Hello!
2.【Let’s Chant】(p.3)“Hello!”
「音声なし」「字幕なし」の設定で行い、自分の名前を入れてペアで行います。
3.【Let’s Sing】(p.8)“Hello Song”
全員で元気よく歌いましょう。
Let’s sing a song.
2回目以降は、「音声なし」「字幕なし」の設定で行い、いろいろな感情や様子を表す語彙を入れて行います。
<音声スクリプト>
Hello. Hello, Hello, how are you?
I’m good. I’m good. I’m good, thank you. And you?
*上記の下線部に自分の感情や様子を入れて、ペアで行います。
<実際のやり取り例>
Hello. Hello, Hello, how are you?
I’m happy. I’m happy. I’m happy, thank you. And you?
4.学級のLet’s Listen 「友達の様子を聞いて、線で結ぼう。」 *1人1台端末活用
教師が作成した Jamboard を配付し、Jamboard に掲載されている4名の代表児童にそれぞれに、全員で How are you? と尋ね、その答えと合うイラストと線を結ぶ活動です。How are you? と尋ねる前に、4名の代表児童がどう答えるかを予想させた上で行うと、さらに効果的な活動になります。
代表児童は、まず挨拶をして名前を伝えます。その後、自分の本当の感情や様子を答えます。
Hello. I’m Sakura.
Hello. Sakura, how are you?
I’m hungry.
Please, draw lines.
5.【Let’s Watch and Think②】(p.9)「次のジェスチャーは、何を表しているかを考えよう。」
デジタル教材には、6つのイラストそれぞれに、「音声あり」「音声なし」の動画が収録されています。まずは、「音声なし」の動画を視聴させ、登場人物のジェスチャーや表情から、どのようなことを伝えているのかを考えさせた上で、「音声あり」を聞かせましょう。そして、日本と外国のジェスチャーの相違点について考えさせましょう。
Let’s watch the movie. Please guess.
Good idea. って言ってるよ! 何かアイデアが浮かんだんだ!
That’s right!
6.【Activity】(p.9)「どんな様子かをたずねて、友達の名前を書こう。」
互いのことをよく知り合うために、相手に伝えるように工夫しながら、自分の感情や状態を伝え合う活動を行います。本活動を通して、互いの気持ちや思いを伝え合うコミュニケーションの楽しさを味わわせたいですね。
Hello. How are you?
I’m happy.
Good!
How are you?
I’m good.
Nice!
7.振り返り
振り返りカードを記入し、共有します。
Reflection time.
8.挨拶
挨拶をします。
教材ダウンロード
小3Unit2 友達の様子を聞いて、線で結ぼう(Jamboard)
※Google Jamboardは2024年12月31日にサービス終了します。
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イラスト/荻野琴美(オーデザインチャンネルズ)、畠山きょうこ、横井智美