次学年へのステップ!係活動の再編成のポイント
子供たちは、これまでの係活動で、少しずつ自分たちで楽しく活動する経験をしてきたと思います。三学期は新たな係を再編成し、次の学年でもがんばりたいという希望をもてるよう、指導していきましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・阿部美弥
目次
一年生は、楽しい活動に工夫していけるように
二学期までの活動をふり返ってみましょう。子供たちが「お仕事見付け」として見付けた活動は、「黒板係」など当番的な活動も混ざっていると思います。二年生へ向けて、少しずつ創意工夫した活動ができるようにしたいものです。そのような活動を考えている係を紹介し、認めたり価値付けたりすることで「自分がやっている活動をもっと工夫できないかな」と考えていくきっかけにしたいものです。
楽しい活動に工夫している例
遊び係
休み時間に全員で遊ぶ計画を立てる。みんなにやりたい遊びを聞き、ルールを学級のオリジナルにするなどして工夫して遊ぶ。
本係
絵本の読み聞かせをする。役割分担をして音読する。ペープサートなど、学習でしたことを生かして楽しむ工夫をする。
クイズ係
クラスに関するクイズを考え、みんなに問題を出す。 など
二年生は、係内で協力して取り組むように
係活動を楽しんで行う経験を積み重ねている二年生は、中学年に向けて「係の友達と協力する」ということに目を向けていきたいものです。
係で役割分担をしながら協力して活動に取り組む 例:スポーツ係
①活動計画を立てる
活動に見通しをもつことができるように、カレンダーなどに書き込み、いつどんなことをするか相談して活動の計画を立てます。
〈例〉「2年2組大なわチャレンジ」
②役割分担をする
計画を実行できるよう、係内で相談して役割を決めます。
〈例〉お知らせ、ルール、用具の準備など
③準備をする
役割が同じ友達と一緒に準備ができるようにします。
④活動する
係が一丸となって計画を実行します。
活動後はふり返り、個に応じた価値付けを行う
低学年の子供たちは、係活動をやり続けることが難しい子、継続はできても活動の工夫まではできない子など、実態がさまざまです。それぞれの子供たちの状況に合わせて、「○○さんは係を忘れずにできたね」「○○さんは面白いことをたくさん考えたね」など、それぞれの子供たちのがんばりを認め、価値付けをしていきましょう。
「係って楽しい」「お仕事をしてみんなに喜んでもらってうれしい」「もっとがんばりたいな」という子供たちの次の活動への意欲、さらには、次の学年でも活躍する子供たちの姿につなげていきましょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2021年1月号より