オシエルズのお笑い初任研02「管理職への報告」【コント&解説】
現役教員同士のお笑い芸人コンビ・オシエルズのコントと、みんなの先輩・公立小学校教諭の佐々木陽子先生の解説で、新人教師がついやってしまいがちな現場のNG事例について楽しく学べる「お笑い初任者研修」の時間です! 公的な研修ではなかなか教わらないような、痒いところに手が届く、超実践的な内容でお届けしていきます。
第2回目の今回は、学級でトラブルが起きた場合の管理職への報告手順と、学年主任などの役割・責任について確認していきましょう!
目次
学級でトラブルがあったときは…
先輩 野村先生! 校長から聞いたんだけどさ、2組で授業中にケガした子が出たんだって!?
新人 そうなんですよ。大変だったので、すぐ、校長先生に報告しておきました!
先輩 いやいや、困るよ〜!! そういうのはさぁ、校長の前に学年主任の俺とか副校長に報告してくれないと!
新人 いや、けど、学校のトップって校長先生ですよね?
先輩 そうなんだけど、
新人 え、なんでですか!?
先輩 報告には順序ってものがあるわけ。
新人 順序?
先輩 一度受けた報告や相談をまとめて、どう対処したらいいかを考えて、その後、校長なんだよ。
新人 あー、そうなんですね?
先輩 校長先生だってさ、いきなり言われたら、「えっ? 知らないですけどどうしたらいいんですか?」ってなっちゃうでしょ!?
新人 あー、確かに⋯。
先輩 しかも、校長先生がその情報を知ってて俺が知らなかったら、
新人 確かに⋯僕はてっきり校長先生が連絡網で回しているものだと思ってました!
先輩 懐かしいな⋯ってその文化、もう消滅してるだろ!
新人 矢島先生って学年主任じゃないですか。具体的にどんなことやってるんですか?
先輩 あぁ、簡単に言うと、学年の教育活動において、連絡調整とか、指導や助言をする人なのよ。
新人 そうなんですね。
先輩 しかも、学年主任っていうのは、校長から監督を受ける立場にあるから、今日みたいな報告を受けていないというのは致命的なんだよな。
新人 あー(納得)。そういう立場なら、ちゃんと報告しないといけないですね!
先輩 そう。だから、これからは、事件や事故があったら、まず、俺(学年主任)に報告して!
新人 確かに! ありがとうございます!
先輩 はい、じゃ、報告。2組でケガした子の話。
新人 そうです、先生。2組の鈴木君なんですけど、国語の授業中に「漢字を覚えたらいい感じ」ってダジャレを言って、すごくすべっちゃったみたいで。
先輩 ⋯⋯おぅ?
新人 心に深〜い傷を負ったみたいなんですけど⋯⋯どうしたらいいですかね?
先輩 そんなこと事故として報告すんな!!
佐々木先生からのコメント
いや〜、皆さん、いかがでしたか?
今回、野村先生は、校長先生に真っ先に報告しに行きました。
本来なら、学年主任である矢島先生、また、養護教諭に先に「報連相(報告・連絡・相談)」してから管理職に報告します。
また、学年主任は、日頃から、学年間で些細なことでも相談ができるような雰囲気づくりを心がけてください。
それでは皆さん、また⋯じゃあね♪
佐々木陽子
小学校教諭。著書に『クラスがまとまる!小学1年生学級づくりのコツ』(ナツメ社)、『子どもの心をガッチリつかむ!とっておきの教室トーク&学級経営ネタ60』(明治図書出版)ほか。一児の母。
オシエルズ
2013年3月結成。現役教員の矢島ノブ雄(写真左)と野村真之介(写真右)によるお笑いコンビ。お笑いライブのネタやMCの出演だけでなく、企業や子どもを対象にしたワークショップ・講演・研修などを行っている。2014年11月、矢島が代表となり「FUNBEST」を設立。矢島は一般社団法人 日本即興コメディ協会 代表理事。YouTube「オシエルズチャンネル」では、漫才・コントの他、笑いのテクニックやコミュニケーションスキルについての解説動画などを発信している。