【若手教師のお悩み座談会・前編】教師になって一番の悩みは授業以前のこと

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あっという間に2学期ですね。特に悩みが尽きない若手教師の皆さんの中には、夏休み明けがつらい人もいるかもしれません。
そこで今回は、ともに1995年生まれ、小学校教員2年目のタクヤ先生と4年目のナナ先生(ともに仮名)に、若手教師ならではのお悩みを聞いてみました。
悩んでいるのは、あなただけではありません。
全3回の第1回をお届けします。

〔参加してくれた先生方〕

👨‍🏫タクヤ先生……大学院を卒業後、現在は神戸市の公立小学校で2年生の担任をしている。教員2年目。大学院時代はICT活用に関して研究していた。アウトドアが大好き。

👩‍🏫ナナ先生……大学卒業後、現在は北海道の公立小学校で2年生の担任をしている。教員4年目。大学時代は理科教育を専攻していた。きのこと水樹奈々が大好き。

◯聞き手
中瀬美稀…小学校教員の経験あり。さまざまな媒体で執筆を行うフリーライターとなった現在も、教員が自分らしく働ける社会にしたいという思いを持ち続ける。タクヤ先生、ナナ先生とは大学時代の同級生。

【想像とのギャップで悩んだこと】膨大な仕事の種類と量

ーー二人は教育大学で教育学を学んだ後、現在は小学校教員として働いているのですよね。学生時代の想像と実際に教育現場に出てからのギャップで悩んだことはありますか?

ナナ:仕事量が多いことですね。授業準備をしないといけないのに、毎日大量の宿題をチェックしたり放課後に委員会活動があったり…。勤務時間後や休日に家に持ち帰って仕事をすることも多々あります。

タクヤ:仕事量の多さに加えて、仕事の種類が多いことです。同じ作業時間でも、全部同じ種類の仕事をするよりバラバラの種類の仕事をこなすほうが大変。仕事が毎日いろんな方向から来るんです。例えば、休み時間に宿題を見たいのに、突発的な他のクラスの子のトラブル対応をしないといけなくなるなど…。

あとは、1・2年生は専科の先生がいないので、図工や音楽も全て一人でやらないといけないんです。授業前後の準備や片付けも。

中瀬:空きコマがないというのは、本当に忙しいですよね。私は低学年の音楽や図工の授業を専科のようなポジションで持ったことがありますが、その時は担任の先生方からとても感謝されました。「1コマ空くだけですごくありがたい」って。

【教師生活一番の悩み】頭を悩ませるのは授業以前の問題

ーー学生時代とのギャップで悩んでいることといえば、膨大な仕事の種類と量なんですね。では、先生になってからこれまで、一番悩んできたことは何ですか?

ナナ:落ち着いて授業ができる環境を整えることができないということですね。正直、今でもそれがなかなかできていなくて。

具体的には、授業中に、友達同士で盛り上がってお話ししていたりすることです。真剣に授業を受けたい子がかわいそうというか…。ちゃんと(勉強を)している子が損するのが嫌だなと思います。

中瀬:今年で教師4年目ということですが、いちばんしんどかったのはいつですか?

ナナ:1年目ですね。産休代替ということで4月25日から担任になったんです。子どもにとって、担任が変わったことのしんどさもあるし、初任でいきなり担任になって、分からないことだらけで…そのときは前任の先生に頼って、日々勉強していきましたね。

中瀬:担任が途中で交代するということもあるのですよね。私も途中から担任になった経験があるので、大変さが分かります。

タクヤ:僕も先生になってからの1番の悩みといえば、ナナさんと同じく学級経営ですね。私は今教師2年目で、去年1年生、今年2年生の担任を持ち上がりで担当しています。その中で感じたことは、「自尊感情がない子どもが多い」ということ。少しでも「できない」と感じると、やる気をなくしてしまう子が多いんです。彼らは、全力を出して失敗するのが嫌なんですよね。

それと、外国籍の子に対する関わり方にも悩んでいます。私のクラスには外国籍の子が多く、クラスに5人いるんです。

対保護者だと、家庭訪問で言葉の壁に苦労しますね。なんとか英語の単語を並べて会話したこともあります(笑)。対子どもだと、日本語が話せない子もいて、言葉の壁や文化の壁を感じています。叱っても、(日本語が)通じているのかな、と疑問に思うこともありますね。

具体的なエピソードとしては、九九の教材の話があります。九九を楽しく覚えられるように、手帳型の教材を作ったんです。それが、パスポートを模したもので。(教材自体は素敵なものだったのに)管理職から、「外国籍の子への配慮がない」と言われてしまいました。

中瀬:なぜ「配慮が足りない」と言われたのですか?

タクヤ:私は日本のパスポートをイメージして作ったのですが、パスポートって国によって見た目が違うじゃないですか。外国籍の子からしたら、日本のパスポートは彼らの自国のパスポートとは見た目が違うので、ぱっと見で「パスポートだ」って分からないんですよね…。

ナナ:じゃあ、新しく別の国のパスポート型教材も作ったの?

タクヤ:いや、もうね、パスポートを模すのをやめて、普通の手帳みたいな感じに作り直しました(苦笑)。

【難所を乗り越えるコツ】ベテランの先生にクラスを見にきてもらう

ーーお二人とも学級経営に悩んできたということですが、今までそのこととどのように向き合ってきたのですか?

タクヤ:いろんな人(先生)に話を聞いたり、相談したりしてきました。様々な先生がいるので、みんなバラバラなことをおっしゃるのですが(苦笑)、その中から自分で選んで、やってみてますね。

ナナ:私もそれはすごく大事だと思います。とにかく(職場の先生に)なんでも話してみること、アドバイスをもらうこと、を私は意識していました。

ベテランの先生に、自分の教室に(授業や生活の様子を)見に来ていただいたこともあります。自分のクラスのことって、どうしても自分の主観でしか見られない。だから、自分とは別の視点で見てもらうと、自分では気づけなかった気付きや発見、学びがあるんです。

タクヤ:プレッシャーもすごいけどね(笑)

ナナ:本当、それです(笑)

授業を見に来ていただけるのは嬉しいのだけれど、そんな日に限って(あまり授業研究や準備に時間をかけられていない)指導書をなぞるだけの授業だったりして(苦笑)。「あ〜、今日全然ちゃんと授業準備できていないのに!」って、申し訳なくなりますね…(苦笑)。

そういう(プレッシャーを感じるなどの心の負荷)心とのバランスが大事なのではないですかね。

取材・文/中瀬美稀

・・・

現役若手教員の二人に若手ならではのお悩みを聞いてみると、二人とも学級経営や授業準備が大変だということでした。

次回記事でも引き続き、若手教員のお悩みについて二人が語ってくれています。学級経営のお悩みに対する解決策も聞いてみました。同じように悩んでいる先生は特に、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

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