小3社会「私たちのくらしと販売の仕事」指導アイデア
執筆/東京都公立小学校主任教諭・吉岡泰志
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登、東京都教育庁指導部主任指導主事・秋田博昭
目次
目標
消費者の願い、販売のしかた、他地域や外国との関わりなどに着目して、見学・調査したり地図などの資料で調べたりして、販売に携わっている人々の仕事の様子を捉え、それらの仕事に見られる工夫を考え、販売の仕事は消費者の多様な願いを踏まえ売り上げを高めるよう工夫して行われていることを理解できるようにする。
学習の流れ(8時間扱い)
問題をつくる(2時間)
○買い物調べの結果や資料を基に話し合い、学習問題を見いだす。
<学習問題>
たくさんのお客さんに来てもらうために、コンビニエンスストアでは、どのようなことをしているのだろう。
○学習問題に対する予想を基に、学習計画を立てる。
追究する(4時間)
○コンビニエンスストアの店内見取り図を見て、見学をするときの視点をまとめる。
○コンビニエンスストアを見学し、販売の工夫や努力を調べる。(2時間)
○調べて分かったことを発表し、なぜ、コンビニエンスストアではそのような工夫や努力をしているのか話し合う。
まとめる(2時間)
○話し合ったことや家族の話などを基に、消費者の願いと販売の工夫の関連を考える。
○調べて分かった工夫や、学習問題に対する自分の考えを新聞にまとめる。
※新聞は教室に掲示し、子供が読み合うことができるようにする。
導入の工夫
1週間の買い物調べ(買い物をした店の種類)の結果と、スーパーマーケット、コンビニエンスストア及び百貨店の売上高のグラフを基に話し合うことで、販売の仕事に見られる工夫に関心をもち、主体的に追究できるようにします。
第1時
これらは、買い物調べの結果をまとめたグラフと、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、百貨店の売り上げの変化をまとめたグラフです。
この2つのグラフから、何か気付いたことはありますか。
コンビニエンスストアで買い物をする回数が一番多くなっています。スーパーマーケットが一番多いと思っていたから、びっくりしました。
私の家では、スーパーマーケットには週に1回しか行きません。でも、コンビニエンスストアでは、2日に1回は買い物をしています。
コンビニエンスストアの売り上げは、ぐんぐん伸びています。どうしてこんなに売り上げが伸びたのかな?
コンビニエンスストアの売り上げが大きく上がっているのは、コンビニエンスストアの数が増えているからかな?
買い物する回数も多くて、売り上げも伸びています。ということは、コンビニエンスストアでは、たくさんのお客さんが来るような工夫をしているのではないかな?
問題をつくる(1・2/8時)
イラスト/横井智美、佐藤雅枝
『教育技術 小三小四』2020年10月号より