欠席児童への配慮~病欠、不登校、感染防止等~
長期の休み明け、始業式を楽しみに迎える子供もいれば、生活のリズムが少し崩れてしまって不安を抱いたり緊張したりしている子供もいるので、配慮が必要です。
執筆/福岡県公立小学校教諭・吉田卓

目次
温かく子供を迎える雰囲気づくりで安心感を!
まずは、温かい雰囲気で子供を迎え、新たな生活に安心感と期待を持たせましょう。
教室掲示で雰囲気づくり
黒板に子供を迎える「待っていたよ」のメッセージを板書しておきます。

子供から送られてきた暑中見舞いを掲示する工夫も考えられます。
笑顔で出迎え
少し緊張気味に登校してくる子供一人ひとりに、笑顔で温かい言葉をかけましょう。

夏休み関連ゲームでアイスブレーキング
夏休み体験ビンゴ
完成したビンゴ表を使ってビンゴ大会を行います。盛り上がった後は、ビンゴ表を使ってさらにコミュニケーションを深めましょう。
「どの子」も生かす温かい雰囲気の学級づくりを!
1人のために行う配慮や工夫は、「どの子」をも生かしていく貴重な支援となります。学級の誰にとっても居心地のよい、温かい学級づくりを心がけましょう。
温かい雰囲気の学級づくりのポイント
- 学級という集団を生かし、個への指導や支援をどう充実させるか。
- 担任が一人ひとりのよさをどう評価するか。
- 友達のよさに目を向けた発言を引き出す。
- 温かい言葉かけを通して、互いを認め、支えられる学級へと導く。
登校できなかった子供への配慮
それぞれの理由で始業式当日に登校できなかった子供への配慮や支援を見てみましょう。
風邪等の病気欠席
朝の健康観察で出欠確認を必ず行いましょう。事前の届け出がなく、連絡がとれていない欠席児童については、職員室へすぐに報告し、状況確認を確実に行います。
子供の出欠確認を組織的に行う手順を共通理解しておくことは、危機管理上重要です。
欠席児童への日ごろの配慮

放課後、必ず様子をうかがう連絡をしましょう
安全上の観点から、子供に欠席児童宅へプリント等を持っていかせないようにしましょう。
不登校
9月は、不登校児童の数が増加する傾向があります。個々の状況を的確に把握して、事態の未然防止と早期対応に努めましょう。
未然防止のための1日のアクション
早期対応のための3日間アクション
不登校児童の状態によって支援の方法は異なります。子供がどの状態にあるのかをきめ細かに観察することが大切です。
対応のポイント
- 保護者からの情報を得て連携する。
- スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門家に意見を聞く。
- 担任だけではなく、学校全体がチームとして、どのようにかかわっていくのか、方針を共有する。
新型コロナウイルス感染拡大防止
子供の心のケアに関するポイント
イラスト/北澤良枝
『教育技術 小五小六』2020年9月号より
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