【小一 国・算・生活】二学期はじめのスペシャル授業アイデア
一年生が夢中になって取り組む、二学期はじめの「国語」「算数」「生活」の授業アイデアを紹介します。
執筆/大阪府公立小学校教諭・樋口綾香
1985年兵庫県生まれ。Instagramでは、ayaya_t_として、#折り紙で学級づくり、構造的板書、#国語で学級経営などを発信。著書に、『3年目教師 勝負の国語授業づくり』(明治図書出版)ほか。みんなの教育技術にて、樋口綾香の「すてきやん通信」大好評連載中!
目次
【国語】躍動感たっぷり!「実物言葉集め」
一年生二学期の国語の学習では、漢字の学習が始まります。夏休み明けまでにひらがなを定着させておきたい気持ちは山々ですが、そううまくいかないのが現実です。子供たちがつながり合い、楽しみながらひらがなの学習を進めることができるゲームが「実物言葉集め」です。
活動の流れ
- 二人ペアになる。
- タブレットを用意する。
- ノートアプリやホワイトボードアプリを起動する。
- 教室にあるものや自分が持っているものを写真に撮り、撮った写真にものの名前を書き込む。
- 集めた写真と言葉をオンライン上で提出する。
ペアで行うのは、活動への参加率や安心感を高めるだけでなく、ひらがなを正しく書けているか互いにチェックできるという利点があるからです。また、体を動かしながら学んだり、自分の生活とつなげることで、より学習が深まります。
制限時間の中でどれだけたくさんの実物言葉集めができたか、みんなで確かめ合うと、「もっと書きたい」「もっと集めたい」という子供が現れます。次は、「実物カタカナ言葉集め」を行うのもよいですね。
【算数】一学期の算数学習、総復習!
一学期には、10までの数、10の補数の学習やたし算、ひき算を学んだ一年生。夏休みの間にしっかり復習できている子供もいれば、そうでない子供もいます。みんなが自信をもって二学期の学習に進めるように、算数の導入では、一学期の学習を総復習する活動がおすすめです。
絵とフラッシュカードを用意します。フラッシュカードは、プレゼンテーションソフトを使って作るとよいでしょう。
準備物
- 絵…自作するか、教科書に載っている絵をスキャンする。
- フラッシュカード…プレゼンテーションソフトを使って作成するのがおすすめ。
活動の流れ
- 子供は全員立つ。
- 絵を電子黒板に大きく提示する。
- 絵に合わせてフラッシュカードをランダムに提示する。
- 答えを言えたら着席する。
フラッシュカードは、何度も繰り返し使える問題の文にします。算数の授業の導入で毎日使うと、子供たちは問われ方に慣れていき、算数問題を解くことへの瞬発力が高まります。1回目でできない子供も、経験を重ねることで少しずつ思考する力が付いていくでしょう。
【生活】虫マップを作ろう!
生活科では二学期のはじめに、虫を探しに行ったり、虫を育てたりする学習が設定されています。子供たちは、毎日登下校する間に、多くの生き物と触れ合っていることでしょう。
そこで、「虫マップ」を作る活動を行います。
準備物
- タブレット
- 学校の敷地内の地図
活動の流れ
- 学校にいる虫を予想する。
- 学校の敷地内の地図を配り、虫が発見できそうな場所を予想して書き込む。
- タブレットのタイマーを15分間に設定。
- タブレットかカメラを持って探しに行く。
- 虫を見付けたら写真を撮る。
- タイマーが鳴ったら教室に戻る。
- クラスのみんなで共有する。
撮影した写真を、オンライン上の提出箱に提出してもらい、予想通りの場所に虫がいたのか、そうではなかったのかを確かめていきます。学校の敷地内の地図に子供たちが見付けた虫の写真を貼り、虫マップを作成します。
虫がいる場所を確かめたあとは、「なぜその場所にいたのだろう」と問いかけることで、次の虫を育てる単元へとつなげることができるでしょう。
イラスト/藤井昌子
『教育技術 小一小二』2021年8/9月号より