情報共有のチャンス! 保護者面談の準備をしよう
子供についての情報を共有するチャンス! 保護者面談の準備のポイントを紹介します。
執筆/東京都公立小学校教諭・桐川 瞳
目次
保護者面談ってどんなことをするの?
保護者面談では、子供について情報共有をします。学校での様子や家庭での様子を伝え合うことで、学校と家庭が連携して子供たちを育むことにつながります。また、一人ひとりの保護者と接するチャンスでもあります。保護者会や行事などで顔を合わせても、なかなか個人で接することはできないものです。保護者面談を情報共有のチャンスにして、保護者の気持ちを知り、担任の先生としての信頼度を上げましょう。
保護者の気持ちに寄り添おう
新しい学年になり、数か月後の夏休みあたりに行うことが多い保護者面談。どんなことを準備すればよいのでしょうか。
担任の先生が新しいクラスを受け持つことが少し不安になるように、保護者も不安に思っているはずです。友達関係や学習状況、生活面の様子については必ず伝えましょう。また、個別の課題についても伝えることが大切です。例えば、年度はじめに給食があまり食べられない、といった相談を保護者から受けていたのであれば、給食での様子を伝えましょう。できるようになったことをしっかり伝えつつ、これからの課題も伝えることで、家庭でも意識をしてくれるようになります。
早めに始めよう! 情報収集
保護者面談に向けて一番大切なのは、情報収集です。日々の子供たちの様子を記録し、面談で何を伝えるのか整理することが大切です。
情報の集め方としては、例えば子供の記録ノートをつけてみるとよいでしょう。ノートは見開き1ページに一人分の情報を書きます。個人情報なので、出席番号で管理。ノートには係活動や当番活動をメモし、その子のがんばりを見付けたり、算数で自分の考え方を上手に伝えることができたことなどを書き込みます。字をていねいに書くことが苦手などの課題や、その課題を解決できたときの教師の指導についても書いておくとよいでしょう。
面談までに保護者との関わりがあれば、情報をメモします。クラスの子供たち全員分を一日で記録するのではなく、何人かずつ計画的に情報を集めていきましょう。
何を伝えるのか情報を精選しよう!
保護者面談のスケジュールはタイトです。一人20分ほどで一学期の様子を伝えなければなりません。面談の1週間くらい前になったら、何を伝えるのか情報の精選をしましょう。
- 学習面
- 生活面
- 係活動や休み時間の過ごし方など
- 友達関係
この四つは必ず伝え、伝えている中で家庭での様子を保護者に話してもらいます。学校での課題が家庭でも見られる子もいるし、学校と家庭で様子が違う子もいます。家庭と学校とで情報を伝え合い、子供たちがよりよく育つことができるように連携を深めていきましょう。
『教育技術 小三小四』2020年6月号より