安全で楽しい水泳学習のポイント
子供たちが楽しみにしている水泳学習。安全に学習ができるように、計画的に準備を進めていきましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・杉本竜太
目次
計画を立てる
学校全体の水泳学習の実施計画を確認し、学年の教師たちと計画を立てましょう。
役割分担
水温や気温、塩素濃度の計測、準備体操、教室からの引率など、一緒に指導する教師たちと事前に役割分担をしておきましょう。
また、万が一のときに備えて、職員室への連絡係、AED係、救護係、児童管理係など、緊急時の対応についても話し合っておく必要があります。
子供たちと約束の確認
水泳学習の前に確認
- プールカード(朝ご飯、睡眠時間、体温、体調、保護者印)
- 水着や帽子の記名
- つめ、髪の毛の処理
- ミサンガなどの装飾品を身に着けていないか
(ゴーグル、ラッシュガードなどの着用については、各学校で約束を確認しましょう)
水泳学習の約束は、学校ごとに違います。学校からの配付物はもちろん、学年だよりでも保護者にしっかりと伝えましょう。
プールで確認
- プールサイドでの動線と過ごし方(走ったりふざけたりしない、一方通行など)
- 準備体操のしかた
- タオルの使い方
- シャワーの浴び方
- バディ学習のしかた
- 体調が悪くなったときにどうするか
安全に学習を行うために、きまりや約束は学習のはじめに、しっかりと確認しておきましょう。
熱中症予防
子供たちは、プールで学習していると、楽しさのあまり、水分補給を忘れることがあります。しかし、猛暑のなかでの水泳学習は、体の中の水分を失い、ときに脱水症状を起こします。そのことを頭に入れ、指導を行うことが大切です。
また、体調が優れない子供は、直接日光を浴びることのない日陰で見学したり、保健室などで休んだりできるようにしましょう。見学者は、体調やその日の気候によっては、あらかじめ図書室などで学習するなど、指導する教職員同士で相談をしておきましょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年6月号より