小3社会「わたしたちのくらしと農家の仕事」指導アイデア

執筆/東京都公立小学校主任教諭・新宅直人
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登、東京都教育庁指導部義務教育指導課・秋田博昭

目標

仕事の種類や産地の分布、仕事の工程などに着目して、見学・調査したり地図などの資料で調べたりして、農家の人々の仕事の様子を捉え、地域の人々の生活との関連を考え、農家の仕事は、地域の人々の生活と密接に関わりをもって行われていることを理解できるようにする。

小3社会「わたしたちのくらしと農家の仕事」指導アイデア
写真AC

学習の流れ(10時間扱い)

問題をつくる(2時間)

○杉並区の土地利用の様子や農家の数、生産している農作物の種類を調べる。
○花農家の様子が分かる写真を基に話し合い、学習問題を設定する。

<学習問題>
花農家のAさんは、どのようにして、きれいな花を育てているのだろう。

下矢印

追究する(6時間)

○Aさんの花作りの工程を調べる。
○Aさんの畑を見学する計画を立て、見学の視点などを話し合う。
○Aさんの畑へ見学に行き、花作りの工夫や努力を調べる。(2時間)
○育てられた花がどこに運ばれるのか調べる。
○調べて分かったことを図にまとめる。

下矢印

まとめる(2時間)

○図を基に、学習問題に対する自分の考えをまとめる。
○前時にまとめた自分の考えや、農家の仕事と自分たちの生活とのつながりについて、意見交換する。

導入の工夫

出荷前の花の写真やビニールハウスの写真を基に話し合うことで、花農家がどのような仕事をしているのかに関心をもって主体的に追究できるようにします。

第2時

※第1時では、杉並区では、花を育てている農家が多いことを調べます。

Aさんは、区内でアメリカンブルーという花を育てている花農家です。これらの資料から、Aさんの仕事の様子について、何か気付いたことはありますか。

花農家のAさんとAさんの畑

Aさんは、どうしてアメリカンブルーを育てているのかな。野菜よりも育てやすいのかな。何か理由があるのではないかな。

普通の畑ではなく、建物の中で育てているみたいに見えるけど、アメリカンブルーは、どうやって育てているのかな。

赤い花が見えるので、アメリカンブルー以外の花も育てているのかな。咲いた後は、花屋に運ばれるのかな。

アメリカンブルーの花・種・苗

小さい種から、こんなにきれいな花が咲くのですね。花が咲くまでにはどれぐらい時間がかかるのかな。大変なことはないのかな。

問題をつくる(1・2/10時)

イラスト/横井智美、佐藤雅枝

『教育技術 小三小四』2020年6月号より

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