三学期のとっておき!学習ゲームのミニネタアイデア集

コロナ禍の中で迎える2021年、三学期にうってつけの、学習の定着や習熟を促す学習ゲームを紹介します。これからの予測できない感染状況に備えて、オンライン学習でも取り組めるネタも取り上げました!
執筆/大阪府公立小学校教諭・樋口綾香

目次
一年生
国語「ひらがな・カタカナ」(1)
ひらがな表やカタカナ表で言葉集め
ひらがなやカタカナの書き方、使い方が曖昧な子はいませんか。今年度は新型コロナウイルスの影響で指導時数が削られたことにより十分な復習ができていないかもしれません。
一年生の教科書には、ひらがな表やカタカナ表が付いています。この表には、文字の正しい書き方だけでなく、その文字を使った言葉や絵も載っています。この表を用いて、ひらがなやカタカナを復習する学習ゲームを紹介します。
ゲームの流れ
① ひらがな表やカタカナ表を開く。
② ペアになる。
③ 教師がお題を出し、言葉集めをする。
★お題の例
・ 食べ物を表す言葉
・ ◯文字の言葉
・ 冬に関係する言葉
・ 小さい「っ」が入る言葉
・ しりとり など
④ 指で文字をつなぎながら、言葉を声に出したり、ノートに書いたりする。
読むことと書くことでは、大きな違いがあります。例えば、「がんばった」と音では表現できても、書いてみると「がんばた」になっている子が少なからずいます。国語のノートや、日記帳などでその都度指導をしても、なかなか定着しません。
この学習ゲームでは、いろいろな視点でお題を出すことで、その言葉や文字そのものを意識できます。また、ペアで確認することで、子供たち自身が間違いに気付くことができ、自然に音と文字をつなぐことができるのです。

国語「ひらがな・カタカナ」(2)
オンラインで、かぶっちゃや~よ!
オンライン学習で取り組む場合には、ひらがな表やカタカナ表を一人ひとりが見ながら、お題に合う言葉を紙に書きます。みんなで一斉にカメラの前に紙を出して、かぶっていたら「アウト!」というゲームです。オンライン上でも、音と文字をつなぐゲームを楽しんでみてください。

算数「たし算・ひき算」
計算カードでババ抜き?!
計算カードは、一人で計算の練習をするために使いますが、計算が苦手な子ほど計算カードに親しめずに困っています。この学習ゲームでは、トランプゲームでおなじみのババ抜きと似たルールでカードを取り合います。
一年生では、くり上がりのあるたし算、くり下がりのあるひき算を学習しますが、はじめはくり上がりやくり下がりのない計算カードで行うとよいでしょう。
ゲームの流れ
① 4人グループになり、2対2のチームに分かれる。
② 計算カードを4人に同じ枚数ずつ配る。
③ 持っているカードの中で、同じ答えになるカードをチームで2枚1組のペアにする(自分のカードの中でペアになる場合も可)。
※本当のババ抜きでは、同じ数字のカードは捨てられますが、このゲームでは捨てずに手元にペアで残します。計算が正しいかをみんなで確認するためです。
④ チームで交互にカードを引く。
このような流れでゲームを行います。子供たちは、自分が持っているカードの答えが何になるかを計算し、その答えと同じ答えになるカードをまずは同じチームの友達と確認します。一人では計算が苦手な子も、チームで取り組むことで安心してゲームに参加できます。ペアにできずに残ったカードは、それぞれが持ち、相手のチームから同じ答えになるカードを引けば、ペアのカードをつくることができます。手元のカードがすべてペアになるか、制限時間内にたくさんのペアをつくれたほうが勝ちになります。
カードの裏には答えが書いてあるため、答えを見えないように持つルールでも、答えが分かる状態で引くゲームにしてもかまいません。子供たちの実態に合わせて工夫するとよいでしょう。
計算カードを使ったゲームでは、神経衰弱のように、同じ答えになるカードを選んだり、「答えが◯になるカード!」という先生のかけ声で、かるたのようにカード取りをしたりするなど、いろいろな遊び方ができます。
