小6社会「日本国憲法とわたしたちの生活」指導アイデア

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執筆/東京都公立小学校教諭・長坂光一郎
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登、東京都公立小学校校長・杉渕尚

小6社会「日本国憲法とわたしたちの生活」指導アイデア

目標

日本国憲法の基本的な考え方に着目して各種資料を基に調べ、まとめることで、日本国憲法と国民生活、国会、内閣、裁判所と国民との関わりを関連付けて考えられるようにします。また、日本国憲法は国家の理想、天皇の地位、国民としての権利及び義務など、国家や国民生活の基本を定めていること、現在の我が国の民主政治は、日本国憲法の基本的な考え方に基づいていること、立法、行政、司法の三権がそれぞれの役割を果たしていることを理解できるようにします。

学習の流れ(10時間扱い)

問題をつくる(2時間)

〇日本国憲法について調べ、施行当時の人々の思いを考え、学習問題をつくる。

〈学習問題〉
日本国憲法はわたしたち国民の生活と、どのように関わっているのだろう。

〇学習問題について予想し、学習計画を立てる。

矢印

追究する(6時間)

〇日本国憲法について調べる。
〇基本的人権について調べる。
〇平和主義について調べる。
〇国民主権について調べる。
〇国会、内閣、裁判所の役割と三権相互の関連について調べる。

矢印

まとめる(2時間)

○日本国憲法と国会、内閣、裁判所と国民の関係を関係図にまとめ、学習問題に対する考えをまとめる。

導入の工夫

日本国憲法について調べ、施行した当時の人々がどのような思いでいたのかを考え、話し合い、学習問題へとつなげます・

●昔の新聞記事を読み、わかったことを話し合う。

憲法に関する昔の新聞記事

昔の新聞記事です。どのようなことが書かれているのでしょうか。

昭和22年5月3日の新聞だ。

この日に、新憲法が施行されたってことかな?

今は憲法記念日で、祝日だよね。

戦争が終わって2年後だね。

●日本国憲法について調べたり、大日本帝国憲法と比べたりして、当時の人々の思いを話し合い、学習問題をつくる

大日本帝国憲法と日本国憲法の比較

日本国憲法について調べたり、大日本帝国憲法と比べたりして、当時の人の思いを話し合いましょう。

戦争の時代と比べると、国民が中心になり、生活がよくなるのではないか。

戦争で大変な思いをした人々が多かったので、「もう絶対に戦争はしない」という思いだったのではないだろうか。

選挙に行けることで世の中が変わると思う。

問題をつくる(1/10時間)

憲法記念日や日本国憲法を基に、憲法ができた当時の日本の人々の思いを話し合い、学習問題をつくります。

学習問題
日本国憲法はわたしたち国民の生活と、どのように関わっているのだろう。

まとめる(10/10時間)

日本国憲法と国民生活との関連や日本の政治の仕組みについて、関係図にまとめたものを基に、考えを話し合います。

まとめ方の工夫

日本国憲法の考え方が、わたしたちの生活にどのように影響を与えているか着目させ、日本の民主政治の仕組みを関係図にまとめます。

日本の民主政治の仕組みと関係図
クリックすると別ウィンドウで開きます

日本国憲法と政治の仕組み、国民との関わりを関係図にまとめたものを基に、話し合いましょう。

図にしたことで憲法と国民の関係がはっきりとわかってきました。

みなさんは、これからどのように政治に関わっていきたいですか。自分にできることを考え、話し合いましょう。

わたしたちの生活は憲法が身近にあるので、そのことを知らない他の人たちにも伝えていきたいです。

将来、選挙に行くことが自分たちと政治の関わりでは一番大切だと思います。新聞やニュースを見て、世の中の出来事を知っておくことが、今の自分にできることだと思います。

単元づくりのポイント

憲法を身近に感じ、主権者として社会へ参画していこうという意識を高めるために、我が国の民主政治について、身近にある様々な事例や日本国憲法を基盤とした政治の仕組みを追究していきます。日本国憲法の概要や三原則について理解し、意味や特色について話し合う活動をすることで、政治に対する理解が深まり、国会、内閣、裁判所の役割や相互の関連と国民の関係性に自然と視点が定まっていきます。

また、日本の未来の有権者として自分の在り方を考えるためには、日本国憲法と政治の仕組みや国民の関係性に着目して関係図にまとめ、話し合うことも有効です。


イラスト/横井智美、栗原清

『教育技術 小五小六』2019年12月号より

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