リコーダー嫌いをなくし、子どもの心をつなぐミニゲーム
3年生から学習するリコーダー。初めて手にした時はうれしくて、時間を見つけては音を鳴らしている子どもがたくさんいます。しかし、学年が上がり、思うように音を鳴らせなくて「リコーダーなんか嫌いだ」という子どもも、学級に数人いるかもしれません。そんなリコーダー嫌いの子どもを減らすには、リコーダーを吹く機会を増やすことが一番です。思わず吹きたくなる、そして子ども同士の関係が深まるリコーダーの活動を紹介します。
目次
♪まねっこリズム①(シの音を使って)
最初はシの音で試してみましょう。
シは、きれいな音色の出しやすい音です。先生が、8拍分のリズムを考え、シの音で演奏します。(楽譜1参照)
2分音符、4分音符、8分音符、4分休符、8分休符などを使ってリズムをつくるといいと思います。
先生の演奏に続けて、子どもたちがまねをして演奏します。
慣れてきたら、子どもがリズムをつくって、ペアやグループで真似し合う活動に取り組んでいきましょう。
この活動を行うときに、注意する点が1つあります。
それは、困ったときの「お助けリズム」(楽譜2)をつくって、苦手な子どもも安心して取り組めるようにすることです。
自分の順番がきてもリズムが考えられない時は、これを演奏したら大丈夫というようにしておきましょう。
♪まねっこリズム②(3つの音を使って)
シの音でまねっこリズムを楽しんだら、次は、使う音を増やしていきましょう。
比較的きれいな音が出る、「ソ、ラ、シ、ド、レ」から3音くらいを選んで活動することをおすすめします(楽譜3)。
使う音が増えると当然難しくなります。
成功させるために、教師や友達の運指を、ジッと見つめる子どもが増えてくるはずです。
その空気を大切にしたいですね。
♪リコーダーでしりとり
まねっこリズム①や②の活動を、音楽の時間や、朝の会・帰りの会などで少しずつ取り組んでいくと、知らず知らずのうちに子どもたちは、8拍の感覚を身につけていきます。
まねっこリズムを発展させて、リコーダーしりとりに挑戦してみてはいかがでしょうか?
まず4人くらいのグループをつくります。1人目の子どもが「ソ、ラ、シ」の音を使って8拍のメロディーを演奏します。2人目の子どもは、1人目の最後の音から始まる8拍のメロディーをつくって演奏します。3人目の子どもは、2人目の最後の音から始まる8拍のメロディーを演奏するというように、音楽でしりとりをしていきます。
どれだけ長く続けられるか、使う音が増えてもできるか、友達の運指を見ないで、音を聞くだけでしりとりができるかなど、様々な方法で取り組んでみてください。
大阪府大阪市立公立小学校教頭 今村友美
『小四教育技術』2016年5月号より