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【小2・算数「かけ算」】自ら学び方を選び、進んで学習する力を育てる〈デジタル×深い学び〉

連載
「デジタル×深い学び」の授業デザインReport

学校を挙げて「デジタルを活用したこれからの学び」に取り組む志村第二小学校では、11月に学校公開を行い、その授業を保護者や他校教員に公開しました。今回は、その公開授業の中から、國田哲平教諭による2年生算数の授業を紹介します。

この記事は、連続企画『「デジタル×深い学び」の授業デザインReport』の30回目です。記事一覧はこちら

東京都板橋区立志村第二小学校

学校教育目標は、「明るく思いやりのある人」「よく考える人」「たくましい人」の育成。ICTを効果的に活用しながら、子供に学びを委ねる授業デザインを全校で実践・研究しています。

自己調整学習のやり方と目的を確認

少人数で行われる算数「かけ算」の授業。この日は「2~5の段の九九をマスターしよう」というめあてのもと、自己調整学習のスタイルで授業が始まりました。

授業の冒頭、國田先生は学校公開日ということで多くの参観者が訪れている緊張感に触れつつ、「自己調整学習」について児童に説明します。

「先生が『これをやりましょう』『こうやってくださいね』と教えるのではなく、自分たちで気付いて学んでいく新しい学び方が『自己調整学習』です。『自分はここができていないからこれを練習しよう』とか、『ここが不安だから自信がつくまでくり返し取り組んでみよう』とか、自分なりに考えて学習してください」

「一人でも分かるよという人は、一人でガンガン進めましょう。一人だとちょっと困るけど、先生の力は借りなくてもいいという人は友達とやってみましょう。ちょっとつまずいているから先生の助けがほしいなっていう人は、手を挙げて先生と一緒にやりましょう」

自己調整学習のやり方について子供たちに説明する國田先生。

最初は多くの児童が「友達と」を選択しましたが、先生は「途中で変えてもいいよ」「いけると思ったら一人でやってみてもいいよ」とアドバイス。子供たちは机を合わせてグループで課題に取り組みつつ、次第に黙々と一人で取り組む姿も多く見られるようになりました。

自分のペースで学習、丸付けも全部自分で

子供たちが課題に取り組む間、國田先生は教室を巡回しながら一人ひとりの学習状況を確認。助けが必要な子供に適宜アドバイスを行っていきます。

一方で、課題が終わった児童には、黒板に貼ってある解答を見ながら自分で丸付けを行うよう伝え、できた子供には、自分のレベルに応じて他のドリルや計算アプリに取り組むよう促します。

できた人から、黒板に貼ってある解答例を見ながら自分で丸付け。

並行して行われた他クラスの授業では、タブレットをメインに活用する姿も見られました。松本茂丈先生のクラスでは、同じく「2から5のだんのかけ算のれんしゅうをしよう」というめあてのもと、各自がタブレットで練習問題に取り組みました。

練習問題が提出できたら、続いて各自がかけ算のオリジナル問題を作成してクラス全体に共有。そして友達の作った問題を実際に解いてみるという活動が行われました。まさに子供たちが自ら作り上げる授業です。

こちらのクラスではオリジナルのかけ算問題に挑戦する課題も。

「自分で学び方を決める」授業、2年生の振り返り

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