「日本中学校体育連盟(中体連)」とは?【知っておきたい教育用語】
中学校の運動部というと、多くの教員が「日本中学校体育連盟(中体連)」を連想するのではないでしょうか。しかし、日本中学校体育連盟がどんな組織なのか、どんな役割を果たしているのかなど、具体的な活動内容を答えられる方は少ないかと思います。そこで今回は、改めて「日本中学校体育連盟(中体連)」について、ともに考えていきましょう。
執筆/創価大学大学院教職研究科教授・宮崎猛

目次
日本中学校体育連盟(中体連)とは
【日本中学校体育連盟(中体連)】
正式名称は、公益財団法人日本中学校体育連盟。1955年に全国中学校体育連盟として設立され、2011年に公益財団法人として認定された。全国の都道府県中体連と競技別組織で構成され、中学生の健全な育成とスポーツ振興を目的としている。主な役割は、運動部活動の一環として位置づけられている全国中学校体育大会の開催である。
公益財団法人日本中学校体育連盟(以下「中体連」)は、1955年に「全国中学校体育連盟」として誕生しました。その後、1990年に財団法人として認可され、2011年には公益財団法人へ移行するなどの変遷を経ながら、中学校体育の振興に取り組んでいます。
組織構成は、都道府県中学校体育連盟、スポーツ種目ごとに構成された競技部長、さらに中体連OBや賛助会員を含めた多層的な構成となっており、理事、監事、顧問・参与といった役員によって運営されています。
中体連の基本的な役割は、全国中学校体育大会の開催です。陸上競技、水泳競技、バスケットボール、サッカー、ハンドボール、軟式野球、スキー、スケートなど、全20種目(2025年現在)の競技を対象とした大会を夏季と冬季に実施しています。大会は保健体育科の授業を出発点として、運動部活動、校内競技会を基盤におき、基本的に地域大会・ブロック大会を経て選抜された学校代表が参加するものとされています。
全国中学校体育大会以外の活動としては、加盟校や部活動加入生徒数の調査、研究大会の開催などを行っています。研究大会は、体育・運動部活動の改善や指導方法の向上を目的に、研究協議や情報交換を行う場とされています。
