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2学期開幕~子供も教師もバージョンアップするために!|俵原流!子供を笑顔にする学級づくり #6

連載
俵原流!子供を笑顔にする学級づくり

兵庫県公立小学校校長

俵原正仁
連載 俵原流!子供を笑顔にする学級づくり バナー

子供の笑顔を育てる「笑育」という実践のもと、安全で明るい学校、学級をつくってきた俵原正仁先生。これまで培ってきた学級づくりのアイデアやメソッドを、ユーモアを交えつつ、新任の先生にも分かりやすく解説します。月1回公開。

執筆/兵庫県公立小学校校長・俵原正仁

はじめに

2学期が始まりました。4月の緊張感とは少し違い、教室にはほんのりと落ち着きが漂い始めるこの季節。「守・破・離」で言えば、2学期は「破」の時期になります。1学期に身に付けたルールや習慣を土台に、子供たちは自ら考え、仲間とともに学び合う力を育んでいく段階です。 

そこで今回は、「子供たちがより主体的に、より対話的に学びに向かうため」に、教師が2学期に意識すべきことについて考えていきます。そのヒントは、意外にも甲子園球場にありました。

「応援する」という目的は同じだけれど……

甲子園球場

私事になりますが、私は年に数回、甲子園球場に足を運んでいます。もちろん、阪神タイガースを応援するためです。座る席は毎回異なり、ライトスタンドのこともあれば、一塁側内野席や、まれにバックネット裏近くの席に座ることもあります。

さまざまな席で観戦していて、あることに気付きました。

それは「周りのファンとの一体感」です。

甲子園に集まる人々は、みんな「阪神タイガースを応援する」という共通の目的をもっています。しかし、座る場所によって、周囲の人たちとのつながり方が大きく異なるのです

一体感を最も強く感じるのは、やはりライトスタンドです。そこでは誰もが応援歌を歌い、メガホンを打ち鳴らし、声を揃えて選手に声援を送ります。点が入れば、それまで顔も名前も知らなかった人同士が自然にハイタッチ。これがほぼ100%の確率で行われます。自分ごととして試合に参加し、周りと気持ちを1つにして盛り上がる姿があります。

一方、バックネット裏では、静かにプレーを観察・分析しながら観戦している人が多く、周囲と声をかけ合う雰囲気はあまり見られません。内野一塁席はその中間で、周囲の人のキャラクターによって、ハイタッチをすることもあれば、しないこともあります。

甲子園ライトスタンドからの学び

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