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クラス担任として、行事にどうかかわる?①[体育祭編]<中高教員の実務>

連載
中高教員の実務

創価大学大学院教職研究科教授

宮崎 猛

文京学院大学名誉教授

小泉博明

体育祭などの学校行事を成功させるためには、学級の団結や協力が必要です。担任の先生は生徒を見守る役目として、積極的にフォローしていきましょう。

編著/小泉博明・宮崎 猛

【特集】中学校・高校教師 実務のすべて#10

生徒たちが楽しみにしている体育祭を成功させるために、担任は何をすべきなんだろう?

生徒が学校生活で楽しみにしている学校行事。行事が成功するかどうかで、その後の学級のムードが変わってくることもあります。生徒一人ひとりが主体的に行事にかかわりながら、団結して目標に向かっていけるよう、教師がしっかり支える必要があります。

体育祭を成功させるには

学校によっては、特色ある伝統的なスタイルで体育祭を実施しているところがあります。楽しみにしている生徒も多いことでしょう。

初めて担任した学級が、よい成績(例えば学年優勝など)を残せれば、生徒も満足し、担任としても成功といえるでしょう。しかし、学級経営の観点からは、勝ち負けよりも、学級としての団結と協力、体育的な取り組みの上達、体育が苦手な生徒へのフォローなどを学級としてどう達成していくかということのほうがより重要です。

たとえ成績が伴わなくても、頑張りの中で大事な力を身につけることができたことを、生徒の具体的な取り組みを挙げながら顕彰していくことが大切です。

体育祭の事前準備

盛り上がるための意識づけ

体育祭に向けて、最初から学級全体が盛り上がっているとは限りません。一部の生徒だけが盛り上がったり、体育が苦手な生徒は最初から引きぎみだったり……。

やはり、学級全体が盛り上がるには“ 意識づけ” が必要です。何のために行事をやるのか、まずは中心となる生徒(学校によっては体育的行事委員や体育祭実行委員など)を決めて、話し合わせることも大事です。

担任は見守る役目

生徒が主役の体育祭です。個人種目の参加選手や学年種目などの作戦は、極力、生徒の意見によって決めましょう。つい出しゃばりたくなりがちですが、ちょっと我慢。生徒に聞かれたら返事ができるくらいの準備はしておきながら、温かく見守ることが大切です。

体育祭の流れと主な種目

体育祭当日までの流れ

現在、中学校では5~6月に体育祭を開催することが多くなってきました。高校では9~10 月開催が多いようです(ここでは中学校を例に進めます)。

大まかな流れは学校によって例年決まったものがあるので、教員内の委員会から出される要項などに沿って進めつつ、生徒に任せられる部分は任せていきましょう。

【4月】体育祭実行委員を決める。個人種目の発表、学級で話し合って選手決めをする。
【5月】学年種目の決定。練習開始(場合によって、朝練習や放課後練習もあります)
【6月】本番・実施

主な種目

【個人種目】        100m走・200m走・障害物競争など
【クラス対抗種目】     学級対抗リレー・学級全員リレーなど
【学年種目】        いかだ流し(1年)・ローハイド(2年)、大むかで(3年)
【全学年で学級数が同じ場合】縦割り学級対抗リレー・綱引き  など

こんなとき、どうする?

イラスト/タバタノリコ・畠山きょうこ

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