【シリーズ】高田保則 先生presents 通級指導教室の凸凹な日々。♯2 ICTアプリを活用し「子どもたちに任せる」授業を

通級指導教室担当・高田保則先生が、多様な個性を持つ子どもたちの凸凹と自らの凸凹が織りなす山あり谷ありの日常をレポートするシリーズの第2回。アイデアあふれる実践例の数々は、特別支援教育に関わる全ての方々に勇気と元気を与えるはずです。
執筆/北海道公立小学校通級指導教室担当・高田保則
目次
はじめに
北海道のオホーツク地方の小学校で、通級指導教室の担当をしている高田保則(たかだやすのり)です。日々、子どもたちと向き合ってきた中で、感じた事や考えた事を記していきたいと思います。なお、通級指導教室で出会った子どもたちの事例は、過去の事例を組み合わせた架空のものであることをご承知おきください。
今回は、『ICTアプリを活用した通級指導教室の授業づくり』というテーマで記してみました。情報端末を手に入れた子どもたちの学び方が、変わってきました。そのような状況の中で、教員は何を目指すべきなのかについて記したいと思います。ご感想をお寄せいただけますと、嬉しいです。
1.面白い学びを求める子どもたち
私が担当する通級指導教室には、様々なニーズを抱えた子がやってきます。情報端末が貸与されるようになり、子どもたちの学びの幅が格段に広がる可能性が開かれました。一方、最近の学校現場には、情報端末の活用に慎重になっている面があります。
「情報端末は、学習に活用すべきもの」という考えを狭く捉えると、教員は授業を中心とした活用を中心に考えがちになります。ICTに興味を持った子どもたちの中には、もっと自由に端末を使って学びたいと考える子が現れるようになりました。そんな子どもたちのエピソードをいくつか紹介させていただきます。