小4算数「角の大きさ」や国語「詩の授業」での活用【応援!Canvaるセンセイ! ♯2】
教育界のインフルエンサー、「さる先生」こと坂本良晶先生が、13年続けた教員生活を離れ、2024年4月から、CanvaJapanの「Canvaエデュケーション アジア太平洋地域マーケティング統括マネージャー」に。今教育現場にも広がっている「Canva」というデザインツールを通じて、日本の教育をより面白くしたいと願っています。そこで、この連載では、日本全国の様々な地域でCanvaを使って頑張っている先生の様子を、坂本先生がレポート。読者の皆さんが真似できるアイデアをたくさん紹介してもらいます!
Canva(キャンバとは?)
https://www.canva.com/ja_jp/learn/easytodesign/
Canvaは、オンラインで使える無料のグラフィックデザインツールです。61万点ものテンプレートと、1億点の素材(写真、動画、イラスト、音楽)があり、ドラッグ&ドロップの簡単操作で誰でも簡単にあらゆるデザインを作成できます。パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットでも使えます。Canvaで作成したデザインを数クリックで印刷注文できる「Canvaプリント」と呼ばれる印刷サービスも提供しています。
https://www.canva.com/
5月18日(土)、岡山でCanva Educators Community (以後CEC)岡山が開催されました。CECとは、Canva認定教育アンバサダーが中心となり、それぞれの都道府県で開催するCanvaの教育者イベントです。今回は岡山の先生方がなんと120名も集まり、Canvaを使った授業の実践や、ワークショップなどを実施しました。実践内容も非常にレベルが高く、会場は教育を面白くしていこうという熱気が渦巻いていました。
今回は、そこで素敵な実践発表をしてくださった、Canvaる先生お二人の実践を紹介します。
執筆/元京都府公立小学校教諭、Canvaエデュケーション アジア太平洋地域マーケティング統括マネージャー・坂本良晶
目次
小4算数「角の大きさ」
執筆/末廣華奈(倉敷市立第五福田小学校教諭)
今回は本校での実践を中心にお話させていただきましたが、その中でも反応が大きかったものを詳しく紹介させていただきます。
分度器を使って角をはかろう
Camva上で問題を貼り付けロックし、児童が自由に動かせる分度器を素材として貼り付けて、練習問題を行いました。
35人一斉指導のため、通常はなかなか一人一人の手元を確認しながら角度の測り方を見ることはできません。でもCanvaを使えば、それぞれが作業している様子を確認しながら、練習問題に取り組ませることができます。
辺に分度器の線を合わせることを一斉に確認しながら指導ができるので、支援が必要な児童に、すぐ対応することができました。
Canvaで作成した実際の「角度の測り方練習問題」はこちら
↓↓↓
https://www.canva.com/design/DAGDvptaK6o/B1MW28jXBPl1wD7sggvUjQ/view?utm_content=DAGDvptaK6o&utm_campaign=designshare&utm_medium=link&utm_source=publishsharelink&mode=preview
画面上の素材で全員が角の大きさを測ることができるようになっていたので、実際の分度器を使った練習問題では、とてもスムーズに問題を解くことができました。
また、角度を測って三角形をかく問題では、教科書(東京書籍)の動画コンテンツのリンクをCanva上に埋め込んでおき、何度でも自分のペースで確認することができるように工夫しました。
楽しい仕掛けもCanvaなら簡単!
「ワクワクする仕掛けを!」と思い、単元を通したミッションカードをCanvaを使って作成し、1時間ごとに目標を達成したらスタンプを1つゲットできるようにしました。ミッションクリアのために、子どもたちは1時間集中して取り組むことができました。
Canvaで作成した実際の「ミッションカード」はこちら
↓↓↓
https://www.canva.com/design/DAGF5mpWrHU/o_MRW0TV7PRHGtnPrRnbpQ/view?utm_content=DAGF5mpWrHU&utm_campaign=designshare&utm_medium=link&utm_source=publishsharelink&mode=preview
俳句づくりではAIを活用
俳句づくりでは、自分で考えた言葉がイメージ通りのものになっているかを確認するために、AI画像生成機能を使いました。画像生成のテキスト入力画面に自分で作成した俳句を打ち込み、画像を生成します。
Canvaを使えば簡単にイメージを形にすることができます。子どもたちと楽しみながら、一緒にCanvaりましょう!
国語科「詩の授業」での事例
執筆/竹村輝将(岡山市立浦安小学校教諭)
Canvaでかなえる個性豊かな表現活動
なぜ個性豊かな表現活動が実現するのか。それは、Canva内で全て完結する素材と機能が充実しているからです。実践発表では、教師・児童のそれぞれの視点から具体的な事例を3つずつ紹介しました。
ここでは、国語科「詩の授業」での事例を詳しく紹介します。
国語科「詩の授業」での事例
従来の詩の授業といえば、視写をしたり、叙述から想像される絵を描いたりする表現活動が一般的だったと思います。しかしCanvaなら、表現の幅をより一層広げることができます。
東京書籍5年「ぼくらのもの」(与田准一)では、詩の朗読動画づくりに取り組みました。教材文にぴったり合う背景画像、オーディオ、テキストを児童が選択し表現します。
オーディオを検索する際には、詩から受け取ったことを単語で入力するようにします。その違いによって検出される曲が変わります。検索画面をスクリーンショットしておくことで、その後に実施した朗読交流では、解釈を話し合うことができました。
Canvaは素材と機能が充実しているので、児童がこだわりをもって表現することが可能となるのです。みなさんもぜひ、Canvaで個性豊かな表現活動をしてみませんか。
求む、「Teacher Canvassador」!!
今回、CEC岡山を主催したのは的場功基先生です。彼は29歳という若さながら、岡山の先生たちが集うコミュ二ティをつくり上げています。彼のように、地元の先生が、地元を引っ張ってくれる「Teacher Canvassador」を募集しています。現在は東北、中部、中国、四国、九州地方でのキャンバサダーを募っています。チャレンジしたい方のご応募、お待ちしています。
Canva 認定教育アンバサダー(Teacher Canvassador)募集のお知らせ
https://public.canva.site/edu-canvassadors-jp
次回も、Canvaで頑張る先生や、教室での活用事例などを紹介していきます。ご期待ください!