小6らくらくUnit 6「Let’s think about our food.」⑤【モトヨシ先生のスライドde外国語】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 6「Let’s think about our food. ~食材を通じて世界のつながりを考え、メニューを発表しよう~」第5時(いろいろな食べ物がどの栄養素のグループに分けられるか考えよう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 6「Let’s think about our food. ~食材を通じて世界のつながりを考え、メニューを発表しよう~」全8時の5時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
○単元のゴール
食材を通じて世界のつながりを考え、メニューを発表しよう。
○本時の目標
いろいろな食べ物がどの栄養素のグループに分けられるか考えよう。
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・I ate~. I usually eat ~. ~ is from…. ~ is in the… group. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、短い話の概要を捉えようとしている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えようとしている。
【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
・食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、簡単な語句や基本的な表現を理解している。
〈技能〉
・食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、書かれた英文を理解する技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味が分かり、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味を分かろうとし、声に出して読もうとしている。
【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
・I ate~. I usually eat ~. ~ is from…. ~ is in the… group. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、I ate~. I usually eat ~. ~ is from…. ~ is in the… group. およびその関連語句などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う(話す)技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、地産地消カレーについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、英文の語順などを理解している。
〈技能〉
・食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、例文を参考に書く技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、例文を参考に書こうとしている。
○言語材料
(表現)What did you eat for ~? I ate ~. I usually eat ~. ~ is from…. ~ is in… group. など
(語彙)食べ物(rice など)、食事(breakfast など)、食材(pork など)、果物・野菜(broccoli など)
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- デジタル教科書 Starting out 4
- Small Talk
- カルタ
- カード並べ(3大栄養素)
- 調べ学習(宿題)
各活動の流れ
①挨拶
元気に挨拶をして、What ○○ do you like? Are you ~? Do you ~? Can you ~? などの既習の簡単な質問をしてみましょう。第1時に紹介したクリスクロスという活動を取り入れてもよいと思います。
②単元のゴール、本時のめあての確認
単元のゴールと本時のめあてを確認しましょう。
③デジタル教科書 Starting Out(P51)
デジタル教科書のStarting Outです。ワークシートを活用しながら進めていきましょう。Starting Out は、ある程度まとまった英語を聞いて、おおよその内容をつかませることを目標にしています。3時目はNo.3の問題に取り組みました。本時はNo.4を行いましょう。
リスニングの1回目では、どんな単語が聞こえたか、分かったことや気付いたことを発表させましょう。2回目は、ワークシートの質問をリスニングの視点として与えてから聞かせます。ワークシートのNo.4はニンジンやタマネギ、ナスがどこの産地なのか、都道府県名を書く形にしています。児童の様子を見て、必要であればデジタル教科書のP56、57の Special Sale! の見開きのページを開かせるとよいでしょう。
④Small Talk
教科書P58ページに載っている Small Talk のトピック Where is it from? とP54ページに載っている How much is it? で児童同士がやり取りを行います。上記の表現を使いながら、文房具や身の回りの物について Small Talk を行いましょう。
まずは、児童の持っている文房具や身の回りのものから、MADE IN~と書かれている物を探させてみましょう。英語で行う場合は以下のように進めてはいかがでしょうか。
Let’s talk about 文房具 today. This is my pencil case.
I have pencils and rulers in my pencil case.
と言って、鉛筆を1本取り出します。鉛筆をジロジロ見て…、
This is from Japan. It says “Made in Japan”.
と言って、スライドの鉛筆の写真(スライドにはイラストが入っていますが、鉛筆の写真を撮って写真に差し替えるとよいですね)をスクリーンに映し、Made in Japan の表示を児童に見せます。他にも、ノートや筆箱など自分が持っているものの写真に変更して、行ってみてください。
クイズ形式にして国名を考えさせてもよいでしょう。
Look at the glue stick. Let’s do the quiz. Where is the glue stick from?
China!
I’ll give you a hint. Open your textbook to page 16.(国名が載っているページを開かせます)
The second alphabet is “i”. (青い2番目の□をクリックします)
i? どこだろう。
The sixth alphabet is “a”.
同じ要領で最後まで進めていきます。途中で答えが出たら、そこで終了です。
Vietnam!
Yes, it is from Vietnam.
では、みんなの筆箱の中身や身の回りのもので、Made in ~とあるものを探して、机の上に置いてみましょう。
児童が、机の上にMADE IN~と書かれた文房具をいくつか置いたところで、Small Talk を行いましょう。まずは教師の自己開示を含めて、ALTと本時のやり取りのデモンストレーションをしましょう。
次に、教師と児童で行います。
机の上にMade in ~と書かれた物が置いてある状態なので、その中から教師が1つ選んで I like your ruler. Where is it from? と会話をスタートさせましょう。
上記のSmall TalkはLevel 2の内容になっています。Level 1(スライド21~29)は非表示になっています。実態に合わせて活用してもよいでしょう。使用する場合は、スライドを「表示」に切り替えてください。
最後に、児童同士でやり取りを行います。ペアを替えて何度か行ったら、やり取りをしていて困ったことはないか、児童に問いましょう。児童が表現したいことや伝えたいことがあり、それらが既習事項から引き出せるようであれば全体に問い、思考させます。児童が言いたいことが既習事項から引き出すことができない場合は、ALTや教師が個別に伝えます。その際も、他の児童が分かるようなシンプルな表現にする配慮が必要となります。
座席の移動の仕方は、前から後ろに行くパターンだけでなく、逆に後ろから前に移動するパターンや、出席番号をランダムに割り振って移動させることもできます。いろいろな児童とやり取りするには、出席番号で行うのはおすすめです。立ち歩いて自由に行うこともできますが、6年生になると、学級によっては男子と女子が別々になってしまったり、いつも特定の友達としかやり取りをしなかったりする姿も見られます。そんなときに、出席番号でランダムに割り当てるのが有効です。
奇数列の児童が後ろの席にずれていくパターン
出席番号でランダムに席を移るパターン
⑤カルタ
巻末カードを使用します(ダウンロードデータを印刷して使うこともできます)。
カードを17枚配り、3つの栄養素グループに分ける活動です。いきなりカードを3つのグループに分けるのではなく、まずはスライドに表示されている単語を読めるか、ペアで発話させてみましょう。
全体で発話したら、短時間でカルタ取りを行いましょう。
カルタの指示英語は Hands on your head. と言うことと、17枚のカードの英語を言うだけです。1枚ずつ17単語を言ってもよいでしょうし、最初は1枚ずつで4、5回行い、その後は2枚ずつで行うこともできます。この方が、ペア両方の児童がカードを取ることができるのでおすすめです。同じように3枚、4枚でもできます。時間が足りない場合には、枚数を増やすのがおすすめです。
次に、児童にカードを配付して、自分の力で読めるカードと読めないカードに分けさせます。この方法は、児童が主体的に取り組めるだけでなく、個人で行うので、教師が児童の実態を把握することができます。学級の多くの児童が、特定の単語が読めないと教師が把握できれば、活動の合間に発話の機会を意図的に設けることもできます。逆に、ほとんどの児童が読める単語については、それらの単語の発話に時間を割かなくてもよいかもしれません。
少し話はずれますが、この形式で行う場合は、2時間に1回、もしくは毎時間5分程度で行うのが効果的です。なにより児童自身が少しずつ発話できるようになってきたという達成感を味わうことができます。他の単元でもぜひ行ってみてください。
⑥カード並べ(3大栄養素)
17枚のカードを3グループに分けさせます。まずは、児童に視点を与えないで自由に分けさせてみましょう。児童なりに理由を考えて分けるので、それはそれでおもしろいです。この時点で、3大栄養素で分ける児童もいます。児童なりの分け方を説明させ、全体で共有してもよいでしょう。
私は、視点を与える際に Starting Out 5 を活用してみました。 Starting Out の問題のNo.1~No.4まではワークシートを活用して行い、No.5のみ3大栄養素のグループ分けを行う際の動画として活用しました。また、児童は3グループに分ける活動を最初にしているので、動画を視聴すると、スムーズに3大栄養素のグループ分けに取り組むことができます。
答え合わせは以下のように進めてはいかがでしょうか。
Let’s check the answers.
The chicken is in the 〜 A(red) group, B(green) group or C(yellow) group?
A(red) group.
Very good.
同じように進めていきましょう。時間がなければ、児童とやり取りを行わずに確認します。
⑦調べ学習(宿題)
家で食べた料理名とその材料、産地をメモしてくるように伝えます。また、3大栄養素のどれに当たるか○で囲むよう指示しましょう。ワークシートは、表と裏で2つの料理を書けるように作成してあります。このワークシートのメモを基に、次時はパワーポイントを作成していきます。
⑧ふり返り
本時の学習をふり返り全体で共有をしましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
6年Unit6ー5パワーポイント(50スライド)、ワークシート(3点)
※購入日の翌日を1日目と数えて30日目いっぱいまでご利用いただけます。購入履歴(日時)は マイページにてご確認いただけます。
※月額制ではありません。期間終了後に自動更新して新たなお支払いが発生することはありませんのでご安心ください。
※個別の領収書発行はできません。経費請求等の帳票としては、小学館ペイメントサービスからの購入完了メール、もしくはマイページの購入履歴、クレジットカードのご利用明細等をご利用ください。
※デジタルコンテンツの性質上、ご購入後の返品・返金には対応できません。
特定商取引法に基づく表記>>
このコンテンツは有料です。ご利用料金はクレジットカードでのお支払いとなります。購入履歴はマイページでご確認いただけます。
構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子