二学期後半突入!ここで見直す小四社会の授業づくり

二学期に入り、今年度もいよいよ後半。年度はじめに描いた社会科の「授業づくり」について、このタイミングでしっかり見直して修正し、高学年に向けて積み残しのないようにしていきましょう。ここでは、社会科における授業の見直しポイントと実践アイディアについてご紹介していきます。
監修/大阪府公立小学校教諭・岡本美穂

目次
『授業展開』の見直しポイント
この時期に知識を教え込むことを重点的に行うことで、今後の社会科に希望を持てなくなる子供の姿を何度か見たことがありました。4年生の社会では3年生よりも学ぶ範囲が広がります。それだけでなく、普段の生活とつながった社会のしくみについて学ぶ機会も増えてきます。新聞を使って授業を行ったり、見学に行って学んだりすることも大切です。
しかし、一番大切なことは、普段見ているものが「全く違ったものに見えるような発問」です。
<例> 学校の水道代はいくらでしょう?
この発問によって、自分の暮らしと比較して考えたり、「誰が支払いをしているのだろうか、水道代はだいたいどのくらいが普通なんだろう」そんな疑問が生まれてくることでしょう。二学期は、地域学習も多くなります。発問の工夫を行うためには教材解釈が欠かせません。
単元指導の見直しポイント
4年生のうちに覚えておくべきことは「都道府県名」です。この時期に覚えておくことで、5年の産業学習や6年の歴史学習に大いに役立ちます。また社会科が好きになります。そのためにも、いきなり漢字で書くことを求めず、次の3点を大事に行っていきましょう。
- 授業の時間を使って覚える
- 少しずつ覚える
- 心地よく覚える
また、地名については、知識を無理やり覚えさせるのではなく、気が付いたら覚えていた、書けるようになっていたという状況を授業でつくりたいと考えています。
<例> 4年生 大阪府の学習より
1回目はゆっくり、じっくり子供のスピードに合わせて地図や地名を板書します。その際、学級の地図の歌をつくりながら書いていくのもよいでしょう。
その後、次の授業では、復習として先日一緒に書いた所まで、地図をノートに写します。その際、教師がお手本で書くようにすることで知識の格差をなくすようにしています。ちょっとずつ板書を使って新たな知識を加えていきます。