ノートの総点検 物語文【小1国語 京女式書くことの指導】15

連載
吉永幸司の京女式「書くことの指導」
【小1国語】1年生の賢い子を育てる「京女式 書くこと指導」

今回は、「物語文」を通して、2年生につなげるためのノートの総点検を紹介します。「登場人物が何をしたか」「何を言ったか」などを見つけることが大事であることに気付かせるようにします。単行本『はじめてのひらがな、カタカナ 1年生担任の京女式国語の教育技術』(小社)を再編集して、1年生の国語の指導ポイントをわかりやすく紹介するシリーズです。

執筆/京都女子大学附属小学校特命副校長・吉永幸司

物語文を通してノート総点検をしよう

物語文を自分の力で読むことができたということは、1年生にとっては自信につながる大きな出来事です。今までは、それほど意識して読むことはなかった、登場人物の行動や気持ちをみんなで考えるという学習活動が新鮮に思えるのが1年生です。

登場人物の行動や会話を文章から見つけるとき、何をしたか、何を言ったか、などを見つけることが大事であることに気付かせるよう、授業を進めます。そして、言葉や事柄をノートに書くという学習活動へ導くのです。発展として、話し言葉で感想を伝えていたことから、文字にして感想を書くことができるように育てるのです。

ノート例1


日付(旧暦)、タイトル、作者名、めあてがきちんと書けているかを点検します。

ノートには、記録として残すという役割があります。日付は、学習をした日を記録として残すということです。

また、授業のはじめに日付を書くことには、日課表で表す「前の時間」から気持ちを切り替えるという意味もあります。算数や図工、休み時間の遊びの余韻から、気持ちを「国語の勉強」に切り替えることにつながります。その意味においても、日付、タイトル、作者名、めあてを書くことは、ノートづくりの基本にします。

ノート例2


事例のノートでは「かんそう」という言葉を使っています。学習用語として理解をさせるとともに、何を書くかということを思い浮かべるように育てたいところです。

事例のノートでは、「子どもたちのまねをするくじらのようすをかんがえました。」と書いています。この文は、板書では「めあて」の文です。

授業は「めあて」に向かって進みます。振り返りの「はじめの文」を、めあてから書くのは大事なことです。この書き方に慣れた段階で、「何を考えたか」を思い出せるようにします。手がかりは板書です。板書には学習している内容の大事なことを書きますから、ノートにその言葉を写させるという方法もあります。


「仲よしになりたいから」という書き方は、学習内容を理解した表現です。何をまねしたか、まねした結果、どこが面白いかなどのことが、一文の中に詰まっています。

2年生につなげるには、学習活動の楽しさを文や文章で表現できるように、文例を示して、幅広く書く力を育てることです。「くじらぐも」では、自分が何を考えたか、どんな発表をしたかなどが、一文でも記述できることが望ましいのです。

<ダウンロード資料>

<ワークシート>ただしいのは どちらでしょう

吉永幸司(よしながこうし)
京都女子大学附属小学校特命副校長
滋賀大学学芸学部卒業。滋賀大学教育学部附属小学校教諭(26年間)、同副校長、公立小学校校長、京都女子大学教授・同附属小学校校長。国語指導、道徳指導に長年携わる。国語教育、道徳教育の大家として定評が高く著書も多数。『教育技術ムック 考える子どもを育てる京女式ノート指導術 小学校国語』小社ほか。

構成/浅原孝子

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