感謝のメッセージを伝える学級活動〜関わりを大切にできる子供たちにしよう〜
お別れの季節となり、お世話になった方々へ感謝の気持ちを伝える時期が近付きました。自分の成長には多くの人が関わってくれたことに一人一人が気付き、感謝の気持ちをもてるようにしたいものです。子供たちが自分自身の成長した姿を伝えることは、相手も自分も心地よい経験となります。この時期だからこそ感じられる、思い出深いすてきな別れ方を経験できるようにしましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・江原和宏
目次
感謝の気持ちを伝えたいと思えるようにしよう
感謝の気持ちを伝えたいという思いをもてるようにするためには、自分の周りの方々の存在に気付けるようにしなければなりません。クラスで共有する時間を設定し、成長を支えてくれた方々がいることを実感できるようにします。
まずは、子供たちの「感謝の気持ちをお世話になった方々へ伝えたい」という思いを高められるようにしていくことが大切です。
感謝の気持ちを伝えよう
学校を支えてくれた6年生への感謝の気持ちを伝える機会を設定します。6年生が学校のためにがんばってくれたことをイメージできるようにしましょう。6年生ががんばっていた姿を考え、憧れの気持ちを抱けるようにすることが今後の成長にもつながります。
そして、メッセージメダルや演奏会などで感謝の気持ちを表現しましょう。
関わってくれた教職員の方々へ!
専科教諭、調理員や校務員、事務職員などお世話になった学校教職員や地域の方々がいます。
最後の授業の日に、サプライズでメッセージを伝えたり、感謝の言葉を書いた寄せ書きを渡したりするのもよいでしょう。
クラスの仲間の存在に気付けるようにしよう
1年間、一緒に過ごしてきた友達への感謝の気持ちを高めるために、子供たちの思い出を生かした演出をしましょう。
写真や動画によるスライドショー上映会
1年間のまとめとして写真や動画をスライドショーの形で流します。音楽会で演奏した曲を活用し、友達と過ごした時間をふり返るのもよいでしょう。今のクラスを大切にして、自分たちの成長を実感できるようにすることが、心の結び付きを深いものにしていきます。
思い出アルバムシート
春から撮りためてきた学級集合写真を1枚のアルバムにします。担任からの子供の成長を価値付ける言葉や、友達からのメッセージカードも一緒にまとめましょう。これまでの思い出として家庭で掲示しておくことができます。
学年末に毎年、これまでの成長をふり返り、自分に関わった方へ感謝を伝える指導をすることで、感謝の気持ちをもち、関わりを大切にできる子供を育てることにつながります。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2022年2/3月号より