子供のストレス 場面別見つけ方と、すぐできる対応

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子供を取り巻く社会や生活環境の変化により日常生活の乱れ、いじめ、不登校、児童虐待など心の健康問題が顕在化しています。学校においては、日ごろから子供の健康観察を徹底するなど早期発見に努め、適切な対応と支援を行うことが大切です。

執筆/熊本県公立小学校教諭・一法師文明

ストレス要因(ストレスとなること)例

日常生活

  • 対人関係
  • 学業、クラブ活動
  • 進学、転校
  • 家庭生活
  • けが、病気

危険発生時

  • 事件、事故
  • 犯罪等被害
  • 火災
  • 自然災害

①子供のサインを逃さない

子供の心身に健康問題が表れる前に、子供のストレスを早期発見し、早期対応するためにも、細やかな健康観察の実施とともに、さまざまな場面で見せる子供たちの表情や姿に注意しましょう。

子供のストレス発見のポイント

登校・下校時

  • 登下校をしぶる。
  • 遅刻や早退が増える。
  • あいさつに元気がない。
  • 友達と一緒に登下校したがらない。

朝・帰りの会

  • 体調不良をよく訴える。
  • 朝夕の健康観察に変化がある。
  • 朝から眠いと訴える。
  • 表情や目つきがいつもと違う。

クラブ活動

  • 休みがちになる。
  • 練習等への意欲が乏しい。
  • 友達とかかわろうとしない。

休み時間

  • 友達と遊びたがらない。
  • ひとりで過ごすことを好む。
  • 保健室に行きたがる。
  • 他学年の子供とばかり遊ぶ。
  • 外で遊ぶことを嫌がるようになる。

給食(昼食)時

  • 食べる量が極端に減る。
  • 食べる量が極端に増える。
  • 食欲がないと訴える。
  • 友達との会話が減る。

授業場面

  • 教師の話を聞けない。
  • ぼんやりしている。
  • 学習に取り組む意欲がない。
  • 学習用具の忘れ物が多い。
  • 友達とかかわる場面で参加しない。

学校行事

  • 参加を拒む。
  • 参加への不安を訴える。
  • 学校行事が近づくと体調不良になる。
  • 学校行事への欠席が多い。

その他

  • 保健室への来室が増える。
  • 今までできていたことができなくなる。
  • 用事もないのに職員室に来る。

②健康相談のポイント

子供の話の聞き方

場面設定

  • 他の子供がいないところで話を聞く。

話の聞き方

  • 無理に聞き出そうとせず、子供が自ら話すことをじっくり聞く。
  • 「でもね」「そうではなく」と話を否定することや、遮らず聞くことに徹する。

対応・伝え方

  • 柔らかい表現で励ます。
  • 大人の理屈や考え方を押しつけない。
  • 質問に対しては、できるだけ正しい内容を子供が理解できる言葉で伝える。

終了の仕方

  • 話してくれたことを労う。
  • 必要に応じて他の教員と話をするかもしれないが、秘密は守るから大丈夫だと伝える。
  • 次にどうするかを確認する。

③サインに気づいたときの対応

学校生活の中では、あらゆる場面にストレス要因はあり、ストレス要因そのものをなくすことは困難です。また、状況は同じでも、その出来事をストレスと感じる子供と感じない子供がいます。これは、ストレスの強弱が個人の経験や特性に影響されるからです。それぞれの子供に応じた対応が必要になります。

心のケア(ストレスケア)

心のケアの基本は、ストレス要因と反対のことをすることです。例えば、勉強に疲れた場合には趣味のことをしたり、運動や遊びをすることで対応します。

校内における連携(関係機関との連携)

子供の状況を把握するためには、担任だけでなく全職員で子供たちを観察し、情報交換を行うことが大切です。役割分担をして、関係機関の協力を得て、組織的に支援しましょう。

新型コロナ禍での子供たちのストレスケア

子供たちは、新型コロナ禍において、さまざまな行動制限の中で生活しています。また分散登校やオンライン授業など学校生活も大きく変化しています。子供たちが活動的で、人とのつながりを持ち続けることができるようにしてあげましょう。

イラスト/高橋正輝

『教育技術 小五小六』2021年12/1月号より

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