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5年国語 「町じまん」を一つ選んで、すいせんしよう

2019/9/5

教材名/「わが町ベスト・スリー」を決めよう(教育出版 五年上)
領域/方言と共通語

執筆/沖縄県那覇市立城南小学校教諭・下地達也
編集委員/国立教育政策研究所 教育課程調査官・菊池英慈、那覇教育事務所指導主事・上里 亮

沖縄
写真/写真AC

単元で付けたい資質・能力

①言語活動とその特徴

本単元では、「町じまん」を推薦し、それを聞き合うという言語活動を位置付けます。

一人ひとりが町じまんを一つ選んで推薦し、「わが町ベストスリー」を選ぶために「推薦の仕方はどうか」「聞き手に納得してもらえるか」などの視点で話し方を工夫し、お互いの話を聞き合います。

ここでは、中学年までに学習してきた「紹介」との違いを明らかにし、聞き手を意識して推薦することがらのよさを受け入れてもらえる内容になるように、効果的な話の構成や話し方について考えさせるようにします。

②言語活動を通して付ける資質・能力

推薦したい理由をはっきりさせ、相手によさが伝わるように話す力や、話の構成や内容の工夫を視点にもち、それらを聞き取る力を育成します。

③指導のポイント

・スピーチのVTRや発表原稿を提示したり、これまで学習してきた「紹介」と「推薦」を比較することで、子どもたちが推薦するときに大事なことを考え、推薦する方法を見いだすことができるようにします。

・発表の練習をする場で、観点をもって聞き合い、アドバイスし合うことで、発表内容や方法を見直しよりよい発表に高めていけるようにします。

【指導事項:知・技(1)カ 思・判・表Aアウエ 言語活動:ア】

単元の展開(6時間扱い)

単元計画
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アイディア① 「町じまん」を3年生にすいせんしよう

単元の導入では、三年生の担任からの手紙を紹介し、先輩としてこれまで社会科などで学んだことを生かし、「町じまん」を推薦しようという意欲付けをします。そうすることで目的意識・相手意識をもち、主体的に学習活動を進めていくことができると考えます。さらに、教師が推薦スピーチのお手本を示し活動のイメージをもたせます。

ワーク例

○○先生からの手紙

先生からの手紙
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板書例

板書_那覇の町じまん
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教師による「すいせん」スピーチ例

教師による推薦スピーチ例
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「推薦」スピーチのお手本を聞くことで、学習活動のゴールを明確にすることができます。教師が実演したりVTRなどで見せたりして、活動のイメージをもたせましょう。
スピーチのような話し言葉は一過性のもので消えてなくなるので、VTRにしたりプリントして文字化したりすることで、言葉に着目できるようにしましょう。

アイディア② 「すいせん」するときに大事なことを考えよう

導入で教師が示した推薦の発表原稿と左上の紹介を比較し、推薦するときに大事な事を捉えさせます。さらに、教科書の例文や「ここが大事」を読み、推薦するときに使う言葉や発表の構成についても取り上げ、自分の推薦に活かせるようにします。

子供の「しょうかい」スピーチ例

子供の「しょうかい」スピーチ例
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板書例

板書例
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資料は、「総合的な学習の時間」の情報機器活用の時間などを使って、写真や図などを探して提示できるように準備させるとよいでしょう。資料の提示を伴った言語活動が系統的な学びになるよう、教科書の一年間の単元構成を明確にして、段階的に取り組みましょう。

(例) 「しょうかいポスターを作ろう」(書くこと ) → 本単元(話すこと・聞くこと) → 「ひみつを調べて発表しよう」(話すこと・聞くこと)

写真や実物をなど、見てわかる資料もあったほうがわかりやすいね

◎「すいせん」するときに 使いたい言葉〈例〉

・ 有名です。
・ 人気があります。
・ すばらしい。
・ 〜にふさわしい。
・ ここにしかない。
・ ちがいがわかります。
・ 〜と言われています。
・ わかってもらえましたか。
・ くり返しになりますが、

首里城の広場は、「御庭」と書いて「ウナア」と言います。これは沖縄の方言です。

「共通語と方言」についても学習しましょう。
推薦したい事柄の中に使われている方言や、インタビューした人との会話から気付いた地方独特な言い回しなどを取り上げ、教材文と関連付けるとより理解が深まるでしょう。

アイディア③ 「相手が納得できるか」を考え、グループで発表練習をしよう

発表原稿を書き、発表練習をします。グループで発表を聞き合い、「3年生にわかりやすい話し方か」「町じまんとして納得できる理由や事例などが挙げられているか」「話す順番はどうか」「資料は適切か」などを評価し、お互いにアドバイスし合い、内容を見直します。

ワークシート例

ワークシート
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活動のチェック項目をもとに、よかった点や修正する点を伝え合います。「~ということを他の言葉で言うと」や「~するともっといいよ」「~していたので納得できたよ」などとアドバイスの仕方を示してあげることで、お互いの発表内容を見直し、工夫・改善できるようにしましょう。また、このチェック項目は「ベスト・スリー」を決める時の視点にもなります。

先生セリフ_各学校の実態に合わせて工夫

教科調査官からのアドバイス

国立教育政策研究所 教育課程調査官 菊池英慈

ポイント① 推薦する意欲付けを大切にしよう!

主体的な学習活動にするためには、アイディア①にあるような「町じまん」を推薦する意欲付けが大切です。こうすることによって、多くの人にぜひ薦めたいと思う自分たちの町のよさを確かな根拠をもって挙げたり、そのよさを他の地域と比較して捉えたりしていくようになります。その際には、最初に取材するだけではなく、随時追加取材できるように配慮することも大切です。

また、アイディア②にあるように、推薦文を書くために推薦の度合いに応じて適切に選んで用いられるように、推薦するときの言葉を提示することも効果的です。

ポイント② 推薦という言語活動の特徴を押さえよう!

「紹介」なら、紹介したい対象についてよく知っていればよいのですが、「推薦」となると、それだけでは不十分です。「推薦対象となる事物や人物のよさを知った上で、多くの人に納得してもらえるように推薦理由を明確にする」「相手のニーズに合った推薦をする」「他のものと比較して長所となる点と言えるのかどうかを明らかにする」「的確な推薦の言葉を用いて説明する」などの特徴や必要となる用件があります。

単にガイドブックや資料の引き写しにならないよう、このような推薦の特徴や必要な要件について留意するようにしましょう。

イラスト/和久田容代 横井智美

『小五教育技術』2018年4月号より

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