小2算数「かけ算(2)」指導アイデア(1/11時)《6の段の九九の構成と理解》

特集
1人1台端末時代の「教科指導のヒントとアイデア」
小2算数「かけ算(2)」指導アイデア

執筆/東京都渋谷区立西原小学校主任教諭・網本幸代
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、東京都目黒区立八雲小学校校長・長谷豊

小二算数 年間指導計画

単元の展開

第1時(本時)6の段の九九を構成する。乗数が1増えると、積は被乗数分だけ増えることを理解する。

第2時 6の段の九九の呼称を知り、唱える。6の段の九九を用いて、問題を解決する。

第3時 7の段の九九を構成する。7の段の九九でも、乗数が1増えると、積は被乗数分だけ増えることを理解する。

第4時 7の段の九九の呼称を知り、唱える。7の段の九九を用いて、問題を解決する。乗数の交換法則が成り立つことに気付く。

第5時 8の段の九九を構成する。8の段の九九の構成を通して、答えの増え方や交換法則に気付く。

第6時 8の段の九九の呼称を知り、唱える。8の段の九九を用いて、問題を解決する。

第7時 9の段の九九を構成する。9の段の九九の構成を通して、答えの増え方や交換法則に気付く。

第8時 9の段の九九の呼称を知り、唱える。9の段の九九を用いて、問題を解決する。

第9時 1の段の九九を構成する。1の段の九九の呼称を知り、唱える。1の段の九九を用いて、問題を解決する。

第10時 問題文の仕組みを読み取って加法や減法・乗法の演算決定をし、乗法の理解を深める。具体物の操作を基に、解き方や絵や図、式や数字、言葉を使って分かりやすく説明する。

第11時 学習内容の定着を確認するとともに、数学的な見方・考え方についてふり返る。

本時のねらい

かけ算の意味やかけ算の性質を用いて、6の段の九九を構成することができる。

評価規準

乗法の意味や性質を用いて、乗法九九を構成しようとしている。かけ算は乗数が1増えると、積は被乗数分だけ増えることに気付いている。

本時の展開



チーズが入っているはこがあります。1はこに、□こずつ入っています。はこの数が1、2、3……とふえていくときの、チーズの数をしらべましょう。

1箱にいくつ入っているのかな。

4つずつ入っています。

4個ずつ入っていたら、4の段でチーズの数が分かります。

なぜ4の段だと思ったのですか。隣の友達に説明してみましょう。

もしも1箱に4個ずつ入っていたら、チーズは4個ずつ増えていきます。4のまとまりがいくつあるかということだから、チーズが1箱だったら4×1=4、2箱だったら4×2=8、3箱だったら4×3=12……になるから、4の段で答えが出ます。

そうですね。4個ずつ増えると、4の段で答えが出せそうですね。次の箱は、チーズが6個ずつ入っています。

小二算数イラスト1

6個ずつということは、6の段だ。

6の段の九九はつくれそうですか。

4の段と同じようにすれば……。

チーズは6個ずつ増えていくから。

たし算を使えば……。



どうすれば、6の段がつくれるかな。

自力解決の様子

A つまずいている子①

1つ分×いくつ分が捉えられず、乗数と被乗数を逆に書いている。

1×6=6
2×6=12
3×6=18
4×6=24


A つまずいている子②

途中まで書けているが、続きが分からず手が止まっている。

6×1=6
6×2=12


A つまずいている子③

式は書けているが、答えを間違えている箇所がある。

6×1=6
6×2=12
6×3=19
6×4=25


B 素朴に解いている子

式も答えも正しく書けている。「6+6+6+6」という方法で答えを求めている。

6×1=6
6×2=12
6×3=18
6×4=24


C ねらい通り解いている子

式も答えも正しく書けている。かける数が1増えると、答えはかけられる数だけ増えることに気付いている。

6×1=6
6×2=12
6×3=18
6×4=24

学び合いの計画

6の段の九九を構成するとき、子供はすでに2~5の段の九九は構成した経験があります。

イラスト/横井智美

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