はたらくじどう車 【小1国語 京女式書くことの指導】10
今回は、小1の説明文の教材である「はたらくじどう車」(教育出版)の指導術を紹介します。「じどう車くらべ」(光村図書)でも活用してください。説明文の学習で大切なことは、内容を読み取ることです。そのためにノートに書く活動が重要になってきます。単行本『はじめてのひらがな、カタカナ 1年生担任の京女式国語の教育技術』(小社)を再編集して、1年生の国語の指導ポイントをわかりやすく紹介するシリーズです。
執筆/京都女子大学附属小学校特命副校長・吉永幸司
目次
説明文を読み取るには
説明文を読むことの学習で大切なことは、書かれている事柄を正しく読み取ることです。書かれていることは何か、それはどんな内容であるか、どのように書かれているかに気を付けて読むことです。説明されている事柄を正しく読むということが勉強の始まりです。したがって、題名や説明されている事柄をノートに正しく書かせることが大事な学習活動です。
何を勉強するかということを理解させます。板書は子供がノートに書く速さに合わせるようにします。
教科書を読み、大事な言葉を話し合わせた後、板書します。ノートに書かせたあと、声に出して読ませると理解が深まります。
「ですから」「また」のように、考えたあとをノートに残すという方法もあります。
上段と下段に分け、上段には教科書の文章を、下段には大事なことを書かせます。この活動を通じて、文章を短い言葉で表せることに気付かせます。
「数え方」の学習も
一つ、二つ、三つなど、この時期には数え方の学習も行います。
「大事なことを見つけましょう」「何が書いてあるかを読み取りましょう」「文と文をつないでいる言葉を探しましょう」というように、文章を読み取る方法を具体的に示します。この学習活動をくり返すことにより、文章の読み方を理解させます。
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吉永幸司(よしながこうし)
京都女子大学附属小学校特命副校長
滋賀大学学芸学部卒業。滋賀大学教育学部附属小学校教諭(26年間)、同副校長、公立小学校校長、京都女子大学教授・同附属小学校校長。国語指導、道徳指導に長年携わる。国語教育、道徳教育の大家として定評が高く著書も多数。『教育技術ムック 考える子どもを育てる京女式ノート指導術 小学校国語』小社ほか。
構成/浅原孝子