小5国語「新聞を読もう」京女式板書の技術
今回の教材は「新聞を読もう」です。本単元では、「新聞の一面を見てみよう」「二つの記事を比べよう」を理解できるようにすることが学習内容になります。そのため、学習の道筋が理解できるように教材の仕組みをわかりやすく示す板書を紹介します。
監修/京都女子大学附属小学校特命副校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教諭・松下祐子
教材名 「新聞を読もう」(光村図書)
目次
単元の計画(全3時間)
1 新聞の一面の作りや工夫を捉え、新聞の読み方を理解する。
2 新聞記事を研究し、記事の内容を理解する。
3 新聞の特徴を生かして記事を選び、必要な情報を読みとる。
板書の基本
〇板書の基本は学習の道筋が理解できるように教材の仕組みをわかりやすく示すことです。教材「新聞を読もう」では、①「新聞の一面を見てみよう」②「二つの記事を比べよう」を理解できるようにすることであると考えました。
①「新聞の一面を見てみよう」では、一面の実際を基に「新聞の顔」と言われている記事の内容はその日の最も重要なニュースであるということや、見出し・リード文などの構成をわかりやすく説明しています。
②「二つの記事を比べよう」では、ニュースの内容は同じであるが、記事によって情報が選ばれて載っていることを示しています。
今回の板書は、①新聞記事の一面を理解させる、②記事の内容を理解させることを目的にしました。
〇子供の実態は、新聞という名前は知っているが、読むという機会が少ないので、①「新聞の一面を見てみよう」では、一面の記事と新聞の全体が理解できるように板書を工夫しました。②「二つの記事を比べよう」では、一つの記事を基に、研究という視点で「記事」を考える手がかりになるように板書しました。
板書のコツ(1/3時間目)
板書のコツ①
授業では板書を次のように進めました。
初めに「めあて」を板書しました。
次に、教科書に示されている一面の記事(拡大したもの)を貼り、学習を進めました。最後に、実際の新聞から、掲載されている記事調べの結果を板書しました。つまり、前半の板書は、「めあて」から「新聞の一面」までを空白にしていたということです。
板書のコツ②
授業の前半は次のように、板書を手がかりにして進めました。
まず、教科書の「羽生永世7冠」の記事を拡大コピーして、黒板に貼りました。「新聞名・発行者」「見出し」「トップ記事」などの名前がわかるようにしました。
次に、一面は「新聞の顔」と言われ、その日の最も重要なニュースが載っていることを教科書で確かめました。それから、「見出し」「リード文」「本文」のつながりを理解する手がかりになるように板書しました。
板書のコツ③
授業の後半は、「めあて」から「新聞の一面」までの黒板の空白になっているところに、新聞記事の種類を板書しました。具体的には、次の学習活動と板書です。
教科書の「新聞には、政治や文化、スポーツなど、さまざまな分野のニュースがのっています。」の「さまざまな分野のニュース」に注目させました。そして、新聞の記事調べへと学習活動を広げました。「社説やコラム」「人生相談やテレビ欄」など、見つけた記事を発表の順に板書しました。
板書のコツ(2/3時間目)
構成/浅原孝子