小3国語「仕事のくふう、見つけたよ」板書の技術

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見やすく理解しやすい「単元別 板書の技術」京都女子大学附属小学校特命副校長 吉永幸司監修
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今回の教材は「仕事のくふう、見つけたよ」で、報告の文章を書く単元です。小3の板書は、感想を交流したり、発言を位置付けたりします。表やカードなどを工夫して、分類・整理する力を付けましょう。

監修/京都女子大学附属小学校特命副校長・吉永幸司
執筆/埼玉県公立小学校教諭・園田 萌(せせらぎの会) 

 

単元名 組み立てを考えて、ほうこくする文章を書こう
教材名 「仕事のくふう、見つけたよ」(光村図書 3年)

単元の計画(全12時間)

第一次 学習の見通しをもつ。(1時間)
1 学習計画を立て、身の回りにある仕事に目を向け、調べたい仕事を選ぶ(社会科との教科横断的な学習を行い、調べたい仕事を決める)。

第二次 報告する文章の組み立てと書き方を学び、友達に向けて書く。(10時間)
2~4 調べ学習の計画を立て、取材活動を行う。
5 調べたことを整理し、報告したい内容を選ぶ。
6 報告する文章の組み立てを確かめ、組み立てメモのまとめ方を知る。
7 調べた内容を組み立てメモに整理する。
8 教科書の文例を参考にしながら、文章の書き方や工夫を見つける。
9・10 報告する文章の下書きを書く。
11 下書きを読み返して、絵や写真を入れて清書する。

第三次 報告する文章を読み合い、学習のまとめをする。(1時間)
12 書いた文章を友達と読み合い、書き方のよいところを伝え合う。

板書の基本

〇同じカードを2枚使うことによって、わかりやすくした板書

報告する文章を書く際には、相手に伝わるような構成を工夫することが大切です。そこで、子供が、構成を考え、内容のまとまりを意識できるよう、カードを活用します。そうすることで、伝えたい事柄を段落にまとめて書きやすくします。

本単元では、組み立てメモを書くことが初めての経験であることから、カードを活用し、文章構成の基本をしっかりとつかませます。カードは、同じものを大小2種類用意します。大きいカードは、文章構成を捉える際に、小さいカードは、組み立てメモを書く際に利用し、構成に沿った組み立てメモが出来上がっていくことを板書で捉えやすくします。

〇ポイントと例を対応させて理解しやすくする板書

文章を書くときに、子供が抵抗なくスムーズに活動できるよう、いろいろな例を挙げてまとめ方のイメージをもたせるようにします。

書き方のポイントと文例の具体的な記述とを対応させて板書することで、理解しやすくします。

板書を活用した授業の進め方(6/12時間目)

小3国語「仕事のくふう、見つけたよ」板書の技術 板書
6/12時間目の板書

1 本時のめあてを確かめる

月日、題名を板書します。本時は、報告する文章の組み立てを知り、組み立てメモの書き方を学ぶ学習であることを確かめ、めあてを板書します。

2 報告する「文章の組み立て」と「組み立てのメモ」について理解する

教科書P94を読み、「文章の組み立て」と「組み立てのメモ」について、次の手順で指導します。

①教科書の報告する文章の組み立てを確かめ、4枚のカード(「①調べたきっかけや理由」「②調べ方」「③調べて分かったこと」「④まとめ」…組み立てカード)を上から順に黒板に貼っていきます。

②教科書P95の文例(拡大コピーシート)を黒板左に貼り、谷口さんの文章が内容のまとまりごとに分かれていることに気付かせます。そして、「◎つたえたいことを、ないようのまとまりに分ける。」と、板書します。

③大型モニター(または移動式黒板)で教科書P94下段の「組み立てのメモ」を提示し、題名や見出しが書かれていることに気付かせます。

3 表を活用し、「組み立てメモ」の書き方を知る

報告する文章を書きやすくするため、次の手順で、表を活用して組み立てメモの書き方やそのよさを確かめます(報告する文章が横書きなので、それに合わせて組み立てメモも横書きにします)。

①子供にはワークシートを配付し、教師は、同じ形式の表の枠を黒板中央に書きます。

②表の一番上に題名と書き、縮小した組み立てカードを2段目から順番に貼ります。

③文例(教材文の拡大シート)を①~④のまとまりごとに読み、短い言葉や文でまとめるとどうなるか話し合わせます。子供たちの発言を基に表の中に板書します。表の「③調べて分かったこと」では、事実を正しく伝えるために、「分かったこと」と「考えたこと」を区別して書くことが大切であることを確認します(あらかじめ5時間目の報告したい内容を選ぶ際、「分かったこと」はピンク色、「考えたこと」はクリーム色の付箋に書かせておきます)。

④出来上がった表と文例を対応させ、端的にメモに書いておくと、実際に文章を書く際に役立つことに気付かせます。

4 学習の振り返りをする 

次の時間は、本時で学んだことを生かして、自分が選んだ仕事の「組み立てメモ」を書くことを伝えます。「ふり返り」と板書し、本時の板書を見ながら学習を振り返り、ノートに自分の言葉でまとめさせます。

板書を活用した授業の進め方(8/12時間目)

小3国語「仕事のくふう、見つけたよ」板書の技術 板書
8/12時間目の板書

1 本時のめあてを確かめる

組み立てメモを基に報告する文章を書くために、書き方(符号の使い方など)や工夫を見つけることを確かめ、本時のめあてを板書します。

2 符号の使い方や横書きで気を付けることを確認する

教科書P97「符号など」を読んで、書き方のきまりとして、符号(句読点、中点、ダッシュ、かぎ)の使い方を指導します。「句読点」や「中点」など、初出となるものもあるため、赤色チョークで板書し、気を付けることを目立たせます。

また、横書きで気を付けることは、「左から右に書く」「算用数字を使う」などを重点的に指導します。

 報告する文章の書き方の工夫を見つける

書き方の工夫は、赤色チョークで板書し、工夫の効果は、吹き出しの形の黄色チョークで囲みます。

①谷口さんの文例を読んで、報告する文章の書き方の工夫を各自で見つけ、ノートに書かせます。そして、それぞれの工夫があることで、どんな効果やよさがあるのかを考えて、わかったことを書かせます。

②見つけた書き方の工夫をグループで話し合い、発表させます。子供の発言を板書する際には、大型モニターで文例を提示し、工夫されている記述に印を付け、実際の文章と対応させて具体的に捉えやすくします。あらかじめポイントとなる文章を予想してシートに書いておき、発言に合わせて、黒板に貼って整理します。

写真は、どの文章の説明を補っているのかを見つけさせ、シートの文と写真を貼り、伝えたい内容がよくわかる写真を選んでいることにも気付かせます。

見つけた工夫の効果やよさについては、発言を基に吹き出しの形で板書します。

③「分かったこと」と「考えたこと」は段落を分けていることを確認し、区別して書くことを意識付けます。カードにして貼り、文末表現にも着目させ、次時の文章を書く際に活用させます。

4 次時の見通しをもたせて、学習の振り返りを書く

次時の文章を書く活動に向けて、板書を見ながら書き方や工夫で生かしたいことを考え、振り返りを書かせるようにします。

 

構成/浅原孝子

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