小5算数「小数のわり算」指導アイデア

執筆/新潟県公立小学校教諭・久道知弘
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、新潟県公立小学校校長・間嶋哲

本時のねらいと評価規準(本時の位置 2/11時)

ねらい
わる数が小数の除法について、数直線を用いて数を構成する単位に着目したり、除数及び被除数に同じ数をかけても商は変わらないことを利用したりして、計算の仕方を理解することができる。

評価規準
数直線を用いて、被除数を整数にするための方法を説明している。

問題
1.8Lで360円のジュースがあります。1Lあたり何円かな。

問題

2Lの時の立式から、類推的な考えを導く。

式はどうなるかな。

もし2Lなら360÷2だから、360÷1.8で求められるよ。

数直線を使って説明できますか。

下のような図になるので、1Lあたりを求めるために、360÷1.8という式になると思います。

本時の学習のねらい

わる数が小数のわり算は、どのようにして計算すればよいか。

見通し

小数のかけ算のときは、どのように考えていたかな。

かける数を整数にするために、かける数を10倍したら、その後で10分の1にしました。

それなら、同じように小数のわり算も、わる数を整数に直したらできそうだよ。

整数に直すためには、どうしたらよいだろうか。

小数のかけ算と同じように計算したらできそうだ。

LをdLの単位に直せば、そのまま計算できそうだ。

わり算のきまりを使って、わられる数とわる数を10倍したらできそうだ。

自力解決の様子

A つまずいている子
・わる数を10倍して整数に直した後、答えを10でわっている。
・わられる数とわる数を10倍した後、答えを100でわっている。

B 素朴に解いている子
1dLあたりで考え、計算した後、答えを1Lあたりに戻すために10をかけている。

C ねらい通り解いている子
わる数・わられる数を、それぞれ10倍して整数÷整数に直して計算している。

学び合いの計画

見通しで除数を整数にするとよさそうなことを確認することがポイントです。ここから、自力解決ではどのようにして除数を整数にするかを考えさせます。小数の乗法と同様に、除数を10倍し、その後で答えを1/10したり、被除数と除数を10倍し、その後で答えを1/100したりする児童がいたら、その場で修正させず、全体での検討場面で共感・修正させる活動を設定します。導入場面で数直線をかかせて式の確認をし、自力解決の場でも使えるよう話しておきます。数直線は、式の操作の意味を考えさせるために有効です。

また、交流場面では、どのようにして除数を整数にしたのかを視点として与え、取り組ませるようにします。

ノート例

ノート例

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

わる数を整数にしたいので、わる数を10倍して計算し、その後で10でわると、答えは2円になりました。

小数のかけ算と同じようにしているね。でも、答えが1Lで2円では、小さすぎる気がします。

こう考えた友達の気持ちが分かるかな。数直線だとどうなるかな。

わる数を整数にしたいから、1.8Lを18dLと考えて計算すれば、1dLあたりの代金が出てくるから、次に1Lあたりの代金を求めるために10をかければいい。

「360÷1.8」を「3600÷18=200」としてから、次に200 ÷ 100 =2(円)と求めていたお友達がいたよね。この人の気持ちは分かるかな。

あぁ、分かる! 小数のかけ算のときも、かけられる数とかける数を10倍して、最後に÷100したから。

でも、数直線で表すと、右図のようになるから、もし最後に÷100しちゃうと、0.01Lあたりの代金になるよ。

÷100しなくても、数直線を見ると両方10倍しても答えは変わらないから、答えはやっぱり200円だよ。

本時のねらいに正対した学習のまとめ

わる数を整数にするために、わる数を10倍した後で答えを10倍したり、わる数とわられる数を、そのまま10倍(わり算のきまり)したりすればよい。

本時の評価問題
1.5Lで240円のジュースがあります。1Lのねだんは何円になりますか。

子供に期待する解答の具体例
・わる数を10倍して計算し、その後答えを10倍して求めると、240÷1.5 は、240÷15×10=160(円)。
・わられる数と、わる数をそれぞれ10倍して求めると、240÷1.5は、2400÷15=160(円)。

感想例

  • わる数を10倍したら商は小さくなるから答えを10倍しないといけないことが分かりました。
  • わる数を整数にするために単位を変えれば、1.8Lを1dLが18個分と考えられていいなあと思いました。

『教育技術 小五小六』 2021年6/7月号より

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