ウィズコロナでの安全、安心な給食指導
給食は毎日ある教育活動です。また、子供たちの食べる量の違いや食物アレルギーの有無など個人差も大きく、配慮が必要な時間でもあります。新型コロナ禍でも、みんなが楽しい給食となるよう、栄養バランスよく食べることや、より安全に安心して食べる工夫を考え、実践していきましょう。
執筆/山口県公立小学校教諭・榎木道子
目次
学級担任として
委員会児童への働きかけ
学級で給食時間に委員会活動のある子供たちの曜日や分担などを把握して事前に声かけをします。
給食委員会のため、給食当番ができない子供の代わりに他の子供が給食当番をするシステムをつくっておくことも大切です。
給食当番以外の児童への働きかけ
衛生に気をつけて給食時間を過ごせるように、給食当番が教室に食器や食缶を運んで来る前に、自分で机を拭いたり、ごみ拾いをしたりするなど、自分たちで教室環境を整えるようにさせます。
係活動の工夫
新型コロナ感染症対策の中で、自分たちで工夫できることはないか、係などで活動させましょう。
身近な食育の授業を栄養教諭と一緒に考えていきましょう。
学級活動(2)の授業例(5年生)題材「ウィズコロナでパワーアップ作戦」
必要感を高めるための事前の指導
事前にアンケートを実施します。
自分の給食中の食べ方について具体的に記入できるようにします。
つかむ
安全に元気に給食を食べる方法を考えよう
- 写真や動画で学級の給食の様子を振り返ったり、アンケートの結果から気づきを出し合ったりします。感染のリスクが高いとされる給食時間中の自分たちの課題は何かを考えます。
- 自分たちの現状を出し合います。
さぐる
感染症対策における新たなルールを意識できていなかったり、いつもより食べる量が少なくなってしまったりした原因を明らかにしながら視点を絞っていきます。
見つける
全員で解決方法を話し合いながら考えます。グループを意図的に編成するなどして多様な視点で考えられるようにしましょう。
栄養教諭から話を聞くことで、専門的な知識を生かした解決方法のヒントを見つけることができます。
決める
自分に合った方法を選んで個人目標を決め、5日間取り組みましょう。
具体的な行動目標になるように、「どのように、どれくらい」を明確にして書くように伝えましょう。
事後の活動
個人目標を意識して行動できたか、振り返ったり、修正したりして実践意欲が継続できるように栄養教諭と連携して声かけを行っていきましょう。
板書例
イラスト/高橋正輝
『教育技術 小五小六』2021年6/7月号より