高学年指導にはクラブ活動や委員会活動を活用しよう
高学年の子供たちはクラブ活動や委員会活動でリーダーとして活躍します。ここでは高学年の担任として、学級経営とクラブ活動や委員会活動をつなぎ、子供を伸ばすアイデアを紹介します。
執筆/岡山県公立小学校教諭・橋本久美
目次
学級経営とクラブ活動・委員会活動のつながり
子供たちをクラブや委員会にどのように送り出し、どんな力をつけたいのか? しっかりと意識して指導することが大切です。
はじめが肝心
クラブや委員会がスタートする前に、学年や学級でオリエテーションの時間を設け、ねらいや活動内容を紹介しましょう。
子供たちが、自分のやりたいクラブや委員会を選ぶための見通しを持ち、活動に対する意欲を高めることにつながります。
みんなの活躍をみんなで願おう
リーダーの役割に挑戦
高学年は、クラブ長や委員長を担当します。初回の活動前に、「ぜひリーダーとなる役割に挑戦しよう!」と声をかけて、クラブや委員会に送り出しましょう。
事前に学級で、立候補スピーチの練習をするなどの時間を設けると、自信を持って立候補する子供が増えます。
お互いの頑張りを伝え合おう
クラブや委員会で頑張っている姿を、学級の友達と伝え合うようにしましょう。
クラブや委員会のコーナーの活用
教室背面の一部をクラブや委員会の掲示コーナーとして活用しましょう。
一人一人を伸ばそう
活動内容を把握しよう
担任として学級の子供たちの委員会の担当内容や活動日を把握し、一人一人に寄り添った声かけをしましょう。
一生懸命に活動している子供に対して
活動を忘れがちな子供に対して
活躍する姿を褒めよう
高学年の子供たちは、クラブや委員会を通して全校児童の中心となって活躍する場が多くあります。担任として機を逃さず、具体的な姿を価値づけ、しっかりと褒めるようにしましょう。
担当の先生との情報交換が鍵
各クラブや委員会で振り返りカードや自己評価カードの記入をさせた際には、各担当者と担任が連携して情報交換するようにしましょう。担当者と連携を深めることが、学級の子供たちを伸ばすことにつながります。
クラブの経験を学級に生かそう
学級クラブをつくろう
クラブの発展型として、学級内で自主的に学級クラブをつくり活動するのもよいですね。友達の幅や趣味の幅が広がります。
よい学級をつくるためにクラブ活動や委員会活動を活用する
学級経営において、次のような効果が表れます
- 集会活動、係活動、当番活動の活性化
- 学級のために進んで働く子供
- 自主的な学級クラブへの発展など
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つなぐ
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「人の役に立つ喜び」や「自分から進んで活動する気持ちのよさ」の体感が、学級集団の高まりへとつながります。
イラスト/高橋正輝
『教育技術 小五小六』2021年4/5月号より