年度当初に学級担任が意識すべきこと知っておくべきこと

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新しい1年のスタートは、子供も保護者も先生も、期待と不安でいっぱいです。1年を通して充実した学級経営を行っていくためには、担任としてやるべき事柄の理解と1年間の見通しが大変重要です。ここでは、年度当初に学級担任が意識すべきことや知っておくべきことを紹介します。

執筆/福岡県公立小学校教諭・村上暢崇

年度当初に学級担任が意識すべきこと知っておくべきこと

学級経営、係活動や当番活動

児童理解

一人ひとりの思いや願い、特性等の把握と個に応じた指導、支援

同じものを見た後に子供たちがとる行動は、全員同じではありません。考え方や感じ方は、一人ひとり異なることを前提に、その子に寄り添った指導や支援を行います。まずは、学級の子供たち一人ひとりのよさを見つけましょう。

不登校の子
よい関係性の教師と子供
計画表をもった教師

集団づくり

一人ひとりのよさを認め合って信頼し、支え合える人間関係づくり

教師としてどのような集団であってほしいですか? 子供たちはどのような集団でありたいと思っていますか? みんなの思いや願いが反映された目標づくりからスタートしましょう。

肩を組んだ3人の子供

環境整備

意図的、計画的に進める安心、安全な教室環境の整備

教室は、学びの場でもあり、生活の場でもあります。すべての子供たちにとって、心が落ち着く空間であることや、やる気や元気が湧いてくる空間であることが大切です。1年を通して、子供の成長につながる環境を整えていきましょう。

教室環境

組織づくり

一人ひとりがいきいきと活躍できる役割やルールづくり

学級の目標や個人の目標をつくり、達成を目指していく過程では、一人ひとりの役割や守るべきルールが必要です。中学年までの経験を生かし、子供たちが主体的に考え、つくる役割やルールを尊重しましょう。

それぞれの役割を果たしている子供

授業づくり

わかる喜びや学ぶ意義の実感、主体性や自己有用感の高揚

子供たちの学校生活の大半は授業です。1時間1時間の授業が子供たちにとって納得感や自己有用感を実感できる時間として積み重ねられることで、学校生活が充実したものになります。

授業の様子

その他

保護者対応、学習規律、学び方、学級事務等

学級担任が行う業務は、多様です。宿題の点検や丸つけ、保護者との信頼関係づくり、学年・学級事務等、ひとつひとつを丁寧に行っていきましょう。

宿題の丸付けをしたり保護者に連絡したりしている教師
家庭訪問している教師

どんな姿を思い描きますか?

どんな姿を思い描くかの例

どんな行事や活動がありますか?

行事や活動
行事や活動

どのように働きかけますか?

働きかけ方の例

学級経営とは、担任が描く「個人の姿や集団の姿」、学級の子供たちが描く「自分の姿や学級の姿」を目指して、担任と子供たち(その保護者)が、目標を共有し、協働して課題を解決していく営みです。同僚や先輩にアイディアをもらいながら、ときには協力しながら、丁寧に子供たちを育んでいきましょう。

イラスト/菅原清貴

『教育技術 小五小六』2021年4/5月号より

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