「このクラスでよかった!」 一年間のまとめの学級集会を開こう
一年間のまとめの時期に行う集会活動では、学級の思い出をふり返ったり、自分や友達、学級全体の成長をみんなで実感したりすることができる集会になるように支援をしていけるとよいでしょう。
執筆/東京都公立小学校主任教諭・佐藤理津子
目次
新聞係主催! ○年○組思い出発表会
新聞係から「楽しかったことやがんばったことなど、クラスであったいろいろな出来事をみんなが忘れないようにするために新聞にしたいので、思い出ベスト3を決めたい」という提案がありました。
そこで、新聞係主催の思い出発表会をすることにして、学級会で「思い出ベスト3」と「思い出発表会のやり方」を話し合って決めました。
やり方
- 新聞係が「思い出ベスト3」を模造紙新聞にまとめ、3位の記事から順に発表する。
- 記事を発表した後、何人かがそのときにがんばったことや楽しかったことなどの思い出を発表する。
その他の工夫(例)
- ベスト3から発表していくときに、その行事や集会に関係する音楽を流す。
- ニュース番組でアナウンサーがニュースを伝えるように、新聞係がベスト3の記事を伝える。
- 発表会の最後に、友達に思い出メッセージカードを渡す。
思い出学校ツアー
跳び箱の台上前転ができるようになった体育館、心を一つにしながらリズムを合わせ歌った音楽室、ビー玉迷路を作って遊んだ図工室、安全マップを作ったパソコンルームなど、校内には友達やクラスのみんなで過ごした思い出がいっぱいに詰まっています。そこで一年間のまとめとして、学校ツアーをしながら校内を回り、思い出を共有します。
○年○組思い出クイズパーティー
一年間にあった出来事の中から、クイズ担当が○×クイズを出し、最後まで残った人が優勝するクイズ大会です。優勝した子に、賞状を渡したり、優勝者インタビュー(クラスの思い出を発表するなど)をしたりするなどの工夫をすると、思い出クイズパーティーがさらに盛り上がります。
クイズ担当は交代制にするなどして、全員が○×クイズに参加できるようにするとよいでしょう。
どんな遊びもスペシャルに!
一年間の最後だからと言って、何も特別なことをする必要はありません。学級目標を達成するために、子供たちがこだわって「やりたい!」と思うものであったら、「おにごっこ」や「だるまさんがころんだ」など、クラス遊びでやるような身近な遊びでもよいと思います。大切なことは、その遊び(集会)を通じて、「どんな姿をめざすのか」ということです。提案理由を通じて、子供たち全員が「めざす姿」を共有できれば、どんな遊びに決まっても、一年間のまとめにふさわしい集会になります。
一年間の最後に、「このクラスでよかった!」「みんなと一緒に遊べて楽しい思い出ができた!」と、笑顔で集会をふり返ることができたら、まとめの集会は大成功です。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2021年3月号より