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「泣く」「怒る」「騒ぐ」ネガティブな感情表現をする子どもへの対応とは

上級教育カウンセラー

八巻寛治

感情は人間が生きていくうえで普段の生活と切り離せないものです。特に低学年の子供の場合、感情を大切にしつつ、人間らしい感情表現をできるよう成長させていくことが大切になります。

写真AC

感情に焦点を当てて、共感的な態度で

7月になると、通知表の時期でもあり、評価が気になります。特に、生活や言動に関係する評価が難しいと感じます。どのようなことに気を付けて評価をするとよいでしょうか

私たち教師は、〝指導〞という観点で評価をしなければならない場面に出合うことがあります。例えば掃除のときに、「取り残したごみがあるよ」「ほうきなどがしっかりかけられていません」のように、指導したつもりでも、子供からするとマイナスに評価されたと感じることもあります。原因を追求することも大切ですが、感情に焦点を当てて、受容的、共感的な態度で話を聴く姿勢も大切にしたいものです。

感情に焦点を当てるとは、具体的にどのような点に気を付けて、どのように対応すればよいのでしょうか?

応答的環境で、豊かな感情表現を育む

感情表現は、「応答的環境」で育つと言われています。応答的な環境とは、感情を受け止めて反応をしてくれる環境のことです。例えば、泣いている時に「どうしたの?」と声を掛けてくれること。

嬉しい時に、一緒にニコニコ微笑んでくれること。「~だから、悲しいんだよね」のように気持ちに寄り添ってもらえること。このような環境で過ごすことで、子供は感情を豊かにし、様々な場面や状況に応じた表現方法も心得ていくという捉え方です。

感情は否定しても、すぐに消えてなくなることはありません。ですので、子供が「泣く」「怒る」「騒ぐ」など、一見ネガティブに思える感情を出したとしても、頭ごなしに否定しないようにしましょう。

撮影/浅原孝子

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