【相談募集中】授業中の私語が止まらない生徒への対応は?

特集
先生のための個別相談サービス【みん教相談室】相談&回答一覧

「全国教育交流会」代表

中野敏治

非常勤で中学1年の国語を担当している先生から、授業中に騒ぐ生徒への対応についての相談が「みん教相談室」に届きました。ここでは、元中学校校長、「全国教育交流会」代表の中野敏治 先生からのアドバイスをシェアします。

授業中の私語が止まらない生徒
イラストAC

Q.授業中に騒ぐ生徒に困っています

非常勤で中学1年の国語を担当しています。騒がしいクラスが1クラスあって、常に2、3人が授業中喋っています。都度注意しても直りません。キツめに注意すると「先生の声の方がうるさいです」とか「あ、授業聞かなくても大丈夫なんで」などと返されます。

真面目に授業を聞いてくれる生徒もいるので、うるさい生徒たちばかり相手にしてられないので、半ば無視した状態で授業をしていますが、それも良くないと思うし、毎回対応に悩みます。

職員室では、非常勤が私一人で空気のような扱いのため、担任の先生始め学年の先生には相談しにくい雰囲気です(授業だけやってくれてればいいから、という感じ)。騒ぐ生徒にはどのように対応すれば良いでしょうか。(くも先生・40代女性)

A.子供たちが自治の力をつけるチャンス。チームで指導に当たることができるはずですよ

生徒指導は生徒理解から。生徒理解は情報共有からです。

どんな雇用形態だとしても、子供から見れば区別はなく、みんな同じ先生です。職員間では意識を持たれる方もいるかもしれませんが、それぞれの子供を指導している先生ということには全く変わりありません。

自分一人だけが非常勤という状況は、とても心細いこととお察しします。しかし、あなたがその学校に必要だからこそ、採用されたのです。そして、子供たちのために仕事を任されているのです。

授業中に数人の生徒が騒いでいるとのことですが、その原因は「自分の力不足」と思ってはいませんか。もしそう思い込んでしまっているとしたら、それは大きな間違いです。学校の中で「自分の力不足」「自分が原因」などと思ってしまうと、問題はどんどん大きくなっていきます。

完壁な教師などいません。また、問題を何も起こさない子供たちだけのクラスもあり得ません。もしそんなクラスがあったとしたら、子供たちは成長しないでしょう。

騒ぐ子について非難するのではなく、あくまでも、アドバイスをもらう姿勢で、そのクラスの担任や学年の先生に話をしてみたらどうでしょうか。きっとよい助言をしてもらえると思います。何か対応もしてくれるはずです。

たとえば担任が、たまたま授業の様子に気づいたふりをして、「今日、廊下を歩いていたらうるさかったけれど、どうしたの?」というようにクラスの生徒に声をかけることもできます。

子供たちは担任にいろいろなことを言うでしょう。しかし、こんなときこそ、自分たちの問題を自分たちでなんとかしなければという、自治の力をつけるチャンスです。

以前、私が中学一年生の担任をしていた時も、特定の教科で騒ぐ男子がいました(その生徒は先生の気を引きたかったようでした)。そして子供たちに、「個人を攻撃するのではなく、クラスの問題としてどう解決するか」と提示しました。

子供たちは一生懸命に考え、さまざまな解決策を出しました。

黒板に青色・黄色・赤色のマグネットを置いておき、授業中に騒がしくなってきたら、先生が色を変えるというのです。そうすれば、先生が声に出して注意しなくてもクラスのみんなが気付くからというわけです。

さらに、「シズカニポスター」を作ろうというのです。模造紙に蟹の絵を描いて、その蟹の体に「静」と書き、黒板の上に貼るというもので、まさに「静蟹(シズカニ)」です。

こうして考えることで、自分たちで物事を解決していこうという姿勢が育っていきます。この話合いをした後、クラスはどの教科においても静かになり始めました(ポスターのキャラクターは「シズちゃん」と呼ばれ、クラスのマスコットのようになりました)。

くり返しますが、決して先生一人の問題と受け止めてはいけません。担任や学年の先生方が一つのチームとして、子供たちを育てていくのが学校なのですから。

大丈夫です。先生は一人ではないのです。子供たちに成長してほしいという願いを、どの先生も同じようにもっています。共通の願いがあるかぎり、誰にでもどんなことでも相談できます。

子供たちは問題を自分ごとととらえることで成長する。それは先生方にとっても同じです。自分たちの問題として、チームで指導に当たることができるはずです。


みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

【関連記事】
先生のための個別相談サービス【みん教相談室】相談&回答一覧シリーズはこちら!
・【相談募集中】多忙で体調不良だが、仕事を断るのが難しい
・【相談募集中】高学年の子供を楽しませる学級経営のコツが知りたい
・【相談募集中】採用試験に受からず、教師に向いていないのでは…と落ち込む日々です
・【相談募集中】天邪鬼な態度をとる女子に振り回されています
・【相談募集中】何のアドバイスもできない部活動の主顧問になり、苦しい
・【相談募集中】「境界性パーソナリティ障害」と診断され休職中です
・【相談募集中】高学年を惹きつける図工の授業づくりとは?
・【相談募集中】子供たちに申し訳なく、教師を続けていく自信がありません
・【相談募集中】教頭からのパワハラに耐えられない
・【相談募集中】学年長に向いていない自分、どうすれば?
>>もっと見る

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!
特集
先生のための個別相談サービス【みん教相談室】相談&回答一覧

「全国教育交流会」代表

中野敏治

学級経営の記事一覧

雑誌最新号