子供たちの自己肯定感を高める「いいところさがし」のやり方

子供たちの自己肯定感を高める手立てとしておすすめの「いいところさがし」。その方法をいくつかご紹介します。

執筆/東京都公立小学校主任教諭・佐藤あすか

互いの「いいところさがし」で 子供たちの自己肯定感を高めよう

「友達のいいところ」は見付けやすいが、「自分のいいところ」は気付きにくい?

「友達のいいところ」はさっと答えられるのに、「自分のいいところ」はなかなか答えられない。自分自身にもいいところはたくさんあるのに、自分ではそれを見付けられない。このような子が結構多いと思います。それは子供たちの自己肯定感の低さが理由だと考えられます。

「こんな自分にいいところなんてないよ…」
「自分で『自分のいいところ』なんて言ったら、みんなにバカにされるかも…」
「自分で言うなんて恥ずかしい…」

子供たちの中にはそんな思いもあるのではないでしょうか。

そんな子供たちだからこそ、互いにたくさんの「いいところ」を伝え合い、「自分にもいいところはあるんだ」「自分のいいところに自信をもっていいんだ」という自信を、少しずつでももてるようになってほしいですね。そんな子供たちを育てる手立てとしておすすめの「いいところさがし」。その方法をいくつかご紹介します。

いろいろな場面での「いいところさがし」

①帰りの会で、「今日のきらきら○○さん」

進め方

  1. 朝の会で、日直がクラスメートの名前札をみんなの前で引く。誰の名前が出たかは、みんなには秘密にしておく。
    ※札は先生が管理しておく。一度名前が出た人は、次の日以降には出ないよう、しまっておく。
  2. 日直は、札に書いてあった人のことをその日一日こっそり観察し、いいところを見付ける。
  3. 帰りの会で「今日のきらきら○○さん」として、朝引いた名前札の子のその日に見付けた「いいところ」をみんなの前で発表する。

「誰でもいいから自由に誰かのよいところを見付ける」としてもよいのですが、そうすると、毎日、同じ子や、目立つ子ばかりが発表され続けることになってしまうこともあります。しかしこのように「○○さんのいいところを見付ける」と決めておくと、日直はその日一日、意識的にその子のよいところを探していくことができます。また、必ず毎日違う子の「いいところ」が発表されることになり、最終的に全員が発表されます。

朝の会

朝の会
矢印

帰りの会

帰りの会

②掃除のふり返りで「今日の掃除プロ」

今日の掃除プロ

進め方

  1. 掃除が終わったら、班で集まる。
  2. 「今日のほめほめタイムです」「せえの! ハイ」というリーダーのかけ声に合わせて、今日の掃除の時間に一番がんばっていたと思う人を一斉に指で指す。
  3. 一人ずつその理由を言っていく。
  4. 「今日の掃除プロは○○さん(一番多く指を差された人)でした。明日の掃除もがんばりましょう」とリーダーが言って、終える。
  5. 掃除後、(5時間目の開始前に時間があれば)全員が席に着いた後、各班のリーダーのみが立つ。
  6. 「一班、ほうき掃除です。今日の掃除プロは○○さんです。すみっこまでていねいに掃いていたからです」「二班、ろうか掃除です。~~」と全員の前で、各班の掃除プロを発表。

毎日くり返していくと、「いいところ」を見付けられる目も育っていき、1分以内で終えられるようになります。

さらにその「いいところ」をクラス全体で共有するなら、掃除後、各班の掃除プロを発表する時間を設けましょう。

いいところさがし

③学級会後のふり返り、「今日のぴかいちさん」

学級会を行った日は、その後のちょっとした時間(帰りの会の3分間、連絡帳を書くときのついでの時間、など)に、『今日のぴかいちさん』を「見つけよう伝えようカード」に書くのがおすすめです。

進め方

  1. その日に行った学級会で「この人の、ここがよかった」というところを、カードに書く。
  2. 担任はそれを回収し、教室に掲示する。「これはぜひともみんなの前で取り上げたい!」というものは、後でみんなの前で紹介したり、学級だよりに載せたりするのもおすすめです。

見つけよう 伝えようカード

B6サイズがさらっと書けておすすめです。

見つけよう 伝えようカード

負担のない範囲で、まずはやってみる!

「うまくいくかなあ…」と、始める前は心配になってしまうかもしれませんが、まずはやってみましょう。やってみて、子供たちが互いに認められる場面が増え、うれしそうな表情が増えたらそれは成功なのです。やっていくうちに「もっとこうするとよいかな?」と思ったら、ぜひまたチャレンジしてみてください。少しずつの積み重ねで、子供たちが「自分にもいいところがあったんだ」と自信をもってくれたら、担任としてこんなにうれしいことはないはずです。

イラスト/山本郁子

『教育技術 小三小四』2020年11月号より

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