小6社会「貴族の暮らし」指導アイデア

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執筆/東京都公立小学校主任教諭・生沼夏郎
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登、東京都公立小学校校長・杉渕尚

小6社会「貴族の暮らし」指導アイデア

目標

貴族の生活や文化について、世の中の様子、人物の働きや代表的な文化遺産などに着目して、遺跡や文化財、地図や年表などの資料で調べてまとめ、我が国の歴史上の主な事象を捉え、我が国の歴史の展開を考え表現することを通して、日本風の文化が生まれたことを理解できるようにする。

学習の流れ(5時間扱い)

問題をつくる(1時間)

○貴族の屋敷の想像図や年表を基に話し合い、学習問題を設定する。

学習問題
貴族が栄えていた時代に、どのような文化が生まれたのだろう。

追究する(3時間)

○貴族の暮らしについて調べる。
○平安時代に生まれた日本風の文化について調べる。

まとめる(1時間)

○調べたことを基に、学習問題に対する考えをまとめる。

問題をつくる

導入の工夫

藤原道長の「望月の歌」から貴族の立場や考え方を知り、平安時代の屋敷の想像図と自分たちの生活を比べます。貴族の暮らしの様子を捉えることから、文化について追究の見通しをもつことができるようにします。

●「望月の歌」を読んで話し合う

望月の歌

この歌を詠んだのは、貴族という身分の人です。どんな人物でしょう。

この世を自分のものだなんて、すごい力をもった人なのかな。

どうして、そんなに権力をもつことができたのだろう。

貴族が、中心の時代になったのかな?

●寝殿造の想像図を見て話し合う

寝殿造の屋敷の想像図
寝殿造の屋敷の想像図

貴族の屋敷を見て、どんなことに気付きましたか。

庭には池があって、人が集まって何かしているね。

とても大きくて、豪華な建物で暮らしているね。

ずいぶん、優雅な暮らしをしているようだな。

●年表を見て話し合い、学習問題を立てる

学習問題
貴族が栄えていた時代に、どのような文化が生まれたのだろう。

まとめる

調べたことを基に、学習問題に対する考えをまとめる。(5/5時間)

話合い活動の工夫

大陸から取り入れた奈良時代の文化と比較し、日本風の文化が生まれたことやその背景を考えることができるようにします。

●調べてわかったことを振り返る

この時代に生まれた文化の特徴を、話し合いましょう。

今の私たちの生活に残るものが、多いね。

平仮名は今に伝わって、私たちも使っているね。

1000年以上も昔のものが、今に伝わっているなんて、すごいことだよね。

●平安時代の文化の特徴を話し合い、学習問題に対する考えをまとめる

奈良に都があった時代の文化と比べて、京都に都があった時代の文化には、どんな特徴があるでしょう。

奈良に都があった時代は、外国から影響を受けた文化だったね。

この時代の文化は、今の生活にもつながる日本らしさがあるよね。

女性が生み出した文化も、多くあるね。

遣唐使が廃止されたから、外国の文化が入りにくくなったのだと思う。

考えをまとめる際には、調べてわかったことを話し合うことから、この時代の文化が生まれた背景や、その特徴を考えられるようにすることが大切です。

単元づくりのポイント

本単元では、文化について学習を進めていきます。現代にも伝わる生活様式、文字などの身近なものを基に、日本風の文化が生まれたことを理解できるようにします。また、国宝や重要文化財、世界文化遺産に登録されているものを取り上げ、1000年以上にわたって先人たちが守ってきたことに触れ、文化を受け継ぐ態度を育てるようにしたいものです。地域に残る文化財を取り上げることも、子供の意欲を高めるのに有効です。


イラスト/栗原清、横井智美

『教育技術 小五小六』2019年5月号より

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