小4国語「『ふるさとの食』を伝えよう」指導アイデア

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教材名:「『ふるさとの食』を伝えよう」(東京書籍 四年下)

指導事項:〔知識・技能〕(2) ア 〔思考力、判断力、表現力等〕〕B(1) ウ
言語活動:ア

執筆/香川大学教育学部附属坂出小学校教諭・片岡亜貴子
編集委員/前・文部科学省初等中等教育局教科調査官・菊池英慈、前・香川県公立小学校校長・川井文代

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

本単元では、書くことにおいて、自分の考えとそれを支える理由や例との関係を明確にして、書き表し方を工夫する力を育てます。自分の考えがどのような理由や例によって支えられているのかを吟味し、相手に伝わるように説得力のある文章が書けるようにします。

②言語活動とその特徴

本単元では、ふるさとのおすすめの料理や特産品について調べたことを、理由や例とともにリーフレットにまとめて紹介するという言語活動を設定します。

書き手の考えにはどのような理由があり、それをより具体的に説明するためにはどのような事例を挙げたらよいのか、「書き手の考え」「理由」「例」の関係性を明確にして、一枚の紙にまとめていきます。社会科や総合的な学習の時間と関連付けて取り組んでもよいでしょう。

単元の展開(9時間扱い)

主な学習活動

第一次(1時)

①自分の考えを説明することに関する既習事項をふり返り、言語活動を共有した後、学習計画を立てる。

【学習課題】「ふるさとの食」のよさを○○さんにリーフレットで伝えよう。

第二次(2~8時)

②例を基に、リーフレットに書く内容について話し合い、伝えたいことと理由、例の関係を図にまとめる。
→アイデア1 対話的な学び

③④⑤ふるさとに伝わる料理や特産品について調べ、伝えたいことを割り付けメモにまとめる。

⑥理由と例の書き方について考える。
→アイデア2 主体的な学び

⑦⑧リーフレットを書く際の工夫などについて共有し、リーフレットを書く。
→アイデア3 深い学び

第三次(9時)

⑨リーフレットを読み合い、感想を伝え合う。

アイデア1 伝えたいことと理由、例の関係を図にまとめる

対話的な学び

教師の書いたリーフレットの例を読んで、リーフレットにはどんなことを書けばよいのかを話し合います。

▼教師が作ったリーフレット

教師が作ったリーフレット(表紙・裏表紙)
教師が作ったリーフレット(中ページ)

表紙には、香川県のどんな食べ物を紹介したいかを書いているよ。「ふるさとの食」だから、香川県の食べ物だということも伝えているね。

そうだね。表紙に書いている三つの理由について、ほかのページで例を挙げながら詳しく説明しているよ。

「おいしい」「使いやすい」「体にやさしい」は、和三盆糖を紹介したい理由だね。

子供たちが見付けた、リーフレットを書くときの観点(「紹介したい物」「紹介したい理由」「例」)を次のような図にまとめておくと、それらの関係を視覚的に捉えることができます。

▼リーフレットの観点をまとめた図

リーフレットの観点をまとめた図

アイデア2 理由と例の書き方を考える

主体的な学び

教師が示した「和三盆糖」の例を基に、誰を対象にしたリーフレットなのかを考える活動を通して、「どの理由や例」を「どの順序」で取り上げるかは、「リーフレットを見せる相手」と「自分が最も伝えたいこと」の二つによって決まるということに気付かせます。

▼誰を対象にしたリーフレットかを考える

誰を対象にしたリーフレットかを考える

先生が最初に紹介したリーフレットはAで、香川に旅行に来た人に読んでほしいなと思って作りました。では、BとCのリーフレットなら、みなさんは誰に読んでほしいと思いますか。

Bは、おじいちゃんに読んでほしいな。和三盆糖の歴史に興味をもってくれると思うよ。

Cは、ダイエット中のお母さんに読んでほしいな。

同じ例が違う理由の説明に使われていることから、「理由」と「例」は、さまざまな組み合わせが考えられることに気付かせ、自分のリーフレットにも生かせるようにします。

みなさんが和三盆糖のことを紹介するとしたら、どの理由の説明をするときに「お菓子」の例を取り上げたいですか?

お菓子の例は、Aでは「使いやすい」という理由を説明するために使っているけど、Cでは「おいしい」という理由を説明するために使っているよ。どこでどの例を取り上げたらいいのか迷いそう。

私なら、「おいしい」理由を説明するときに使いたいな。和三盆糖を使ったケーキはすごくおいしいから、みんなに知ってほしいよ。

僕は「使いやすい」理由のところで「お菓子」を取り上げたいな。お母さんに食事でもお菓子でも和三盆糖が使えることを教えてあげたいよ。

アイデア3 リーフレットを書く際の工夫などを考える

深い学び

教師の書いた説明と、最初に提示したリーフレットとを比較させ、気付いたことを話し合う場を設けます。さらに、単元前に集めておいたさまざまなリーフレットを読んで、書き方の工夫や留意点を見付けて共有することで、子供たちはリーフレットの形式や表現のしかたを意識しながら自分のリーフレット作りに取り組むことができるでしょう。

▼教師が作った和三盆糖の説明

教師が作った和三盆糖の説明

写真を載せておけば、サトウキビがどんな植物なのかが伝わるね。写真や絵を使って、例の内容を詳しく伝えることができそうだね。

この説明は、文字ばかりだから分かりにくいな。リーフレットは見やすさも大切だから、文字の大きさや色も工夫しているよ。

僕が見たリーフレットは子供向けだったから、漢字はあまり使っていなかったよ。誰が読むのかによって、使う言葉や表記も工夫しないといけないね。

イラスト/横井智美

『教育技術 小三小四』2020年12月号より

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