学級活動(2)「ゲームやスマホとのつき合い方」高学年の話合い活動
高学年になるにつれて、スマホやゲームを使用する時間が長くなります。依存症になってしまうと、健康を害することにもなります。そこで、子供たちがゲームやスマホとのつき合い方を見直すことができるようにしていきましょう。
執筆/福岡県公立小学校教諭・永田大修
目次
事前の活動
アンケートによる実態調査
事前の活動では、子供の問題意識を高めるために、アンケートの活用が考えられます。ゲームやスマホの使用に関わる実態について、次のようなアンケートをしてみましょう。
高学年では、子供が教師と一緒に実態調査の結果を集約したり、グラフにしたりすると、問題意識を高めることにつながります。
本時
①つかむ(実態や現状を把握する)段階
まず、アンケート1の結果をグラフ化して提示し、ゲームやスマホの使用についての自分たちの現状を把握します。
その後、使い過ぎると、どうなるのかについて話し合う中で、本時の課題をつかみます。
使い方により、友達を傷つけてしまうことがあります。その内容については、6年生で学習します。
ゲームやスマホ依存は、体、目、心に悪影響を及ぼすことを養護教諭に話してもらってもよいでしょう。
②さぐる(改善の必要性を実感する)段階
事前のアンケート結果の掲示をもとに、改善すべき自分の課題に気づくようにします。また、課題をグループで出し合って、共通理解を図りましょう。
③見つける(解決方法を話し合う)段階
心や体の健康のために、ゲームやスマホを使うときに気をつけることについて話し合います。個々の児童の生活経験や発想の違いを生かしながら、多様な方法を見つけられるようにしましょう。
解決方法を見つける際に、養護教諭にスマホやゲームを使用するときに気をつけることについて話してもらうのも効果的です。
- 1日1時間以内にしたり、10分から15分間休憩するようにしましょう。
- 意識してまばたきをしましょう。
- ゲームやスマホではなく、外で運動をするのもよいですね。
④決める(個人目標を意思決定する)段階
見つける段階で話し合ったことをもとに、自分に合った方法を決めていきます。時間や数で目標を設定するなど、具体的なめあてになるようにしましょう。
事後の活動
「がんばりカード」を活用して、自分が決めたことを意識しながら1週間程度実践します。
その後、振り返りをして、目標を継続したり、新たな目標を設定したりして、次の課題解決へとつなげていきます。
教師は、子供の頑張りを価値づけたり、新たな目標設定の際に、個別に助言したりしましょう。また、授業内容や個人目標について通信等で紹介し、家庭への協力をお願いしましょう。
イラスト/高橋正輝
『教育技術 小五小六』2020年10月号より