小3らくらくUnit 9「Who are you?」③【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語活動」。今回は、Let’s Try! 1 Unit 9「Who are you? きみはだれ?」第3時(絵本の読み聞かせを聞こう! 絵本「Who are you?」はどんなお話かな。)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学准教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学3年生の「Let’s Try! 1」のUnit 9「Who are you? きみはだれ?」全4時の3時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
【本時の目標】
絵本の読み聞かせを聞こう! 絵本「Who are you?」はどんなお話かな。
【単元のゴール】
自分だけのオリジナル絵本を作ろう!
【単元の目標】
〇日本語と英語の音声やリズムなどの違いに気付き、誰かと尋ねたり答えたりする表現に慣れ親しむ。(知識及び技能)
〇絵本などの短い話を聞いて、おおよその内容が分かる。(思考力、判断力、表現力等)
〇絵本などの短い話を反応しながら聞くとともに、相手に伝わるように台詞をまねて言おうとする。(学びに向かう力、人間性等)
【言語材料】
〇Are you (a dog)? Yes, I am. / No, I’m not. Who are you? I’m (a dog). Who am I? Hint, please.
〇who, 動物 (cow, dragon, snake, tiger, sheep, chicken, wild boar)、状態・気持ち (long, shiny, scary, round, furry)、身体の部位 (head, eyes, ears, nose, mouth, shoulders, knees, toes)
[既出]挨拶・自己紹介、I like (blue). Do you like (blue)? Yes, I do. / No, I don’t. What (sport) do you like? How many (apples)? are, not, 色、形、状態・気持ち、動物、果物・野菜、飲食物、数 (1~30)
本時の流れ(例)
- 挨拶
- Warm-up(アルファベットなど)
- めあての確認
- BROWN BEAR, BROWN BEAR, What Do You See? の絵本を読む
- BROWN BEAR, BROWN BEAR, What Do You See? の歌
- 自分だけのオリジナル絵本を作ろう
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
②Warm-up(アルファベットの復習)
これまでに歌ってきたアルファベットの歌を歌いましょう。詳しくはこちらから確認してください。
・アルファベットの歌→3年Unit 6
前時と同じアルファベットに隠れた絵を探す活動をしましょう。違うアルファベットのクイズで同様に進めていきましょう。詳しくは第1時のページで確認してください。
③めあての確認
●自分だけのオリジナル絵本を作り、読み聞かせをしよう!
次の時間に、学級の友達に読み聞かせをすることを伝え、また、宿題として、自分が作成した絵本を保護者に音読してくるという形にしてみてはいかがでしょうか。
少し話はそれますが、今、国語の単元と単元の間などに、2週間に1回程度ですが、英語の簡単な音読の宿題を行っています。保護者からもポジティブな意見をいただきました。
学校で行っている外国語活動は、なかなか保護者に知ってもらう機会が少ないのが現状です。コロナ禍もあって授業参観が実施できなかった時期もあり、学校のホームページで授業の様子を知るのが、保護者にとっては数少ない機会であったのではないでしょうか。
私が実際に行った宿題は、例えば、アルファベットを学習した際には「ABCの歌を歌ってくること」や、「保護者のイニシャルをインタビューしてくること」などでした。
本単元のゴールは、「絵本を作成して友達に読み聞かせを行う」と伝えてあるので、家での音読も目的意識をもって行うことができると思います。機会があれば是非行ってみてください。
④BROWN BEAR, BROWN BEAR, What Do You See? の絵本を読む
単元末の活動として「自分だけのオリジナル絵本を作り、読み聞かせをしよう!」と設定しました。教科書のWho are you?の読み聞かせで、「絵本の話を聞いてなんとなくストーリーが分かった」という経験を、児童はしてきました。本時では有名な絵本「BROWN BEAR, BROWN BEAR, What Do You See?」(Bill Martin Jr./ Eric Carle)の読み聞かせをして、児童がそれぞれのオリジナルの絵本を作ることができるように指導していきましょう。
まずは、絵本を読んでみましょう。読み聞かせは、実際の絵本を使って行ってください。
これまで勤務してきた学校の図書室には、だいたい大判の絵本があったので、確認してみてください。もし図書室に絵本がない場合は、購入してもよいですね。
読み聞かせの際は、表紙を見せて英語でやり取りをしてからスタートしてみましょう。
Let’s read a book. Look at the picture.
What color is this?(クマの大半を隠して、クマだと分からないようにして見せるとよいでしょう。)
茶色
How do you say 茶色 in English?
Brown.
Very good. What animal is this?(少しずつクマ全体が見えるようにしていきます。)
Bear!
That’s right. This is a brown bear.
Do you like bears? What animal do you like?
何人かの児童とやり取りをしましょう。
Let’s read a book.
Brown bear, brown bear, what do you see?(キョロキョロ見るジェスチャーをします。)
Who are you? と同じようにページをめくるときには、「次にどんな動物がくるかな?」また「何色かな?」などと発問しながら、児童を絵本の世界に引き込むように読んでいきましょう。
この絵本も、同じ表現が繰り返し使われています。何度も同じ表現が繰り返されていくなかで、その言葉の意味を推測し、理解していくことができるでしょう。また、同じ繰り返しの部分を児童みんなで言わせてみるのもよいと思います。
⑤BROWN BEAR, BROWN BEAR, What Do You See? の歌
BGMとして、絵本の内容が歌になっているYouTube動画を流して児童に聞かせ、2回目には歌えるところを歌ってみるように伝えましょう。ロックな曲調でお勧めです。特に繰り返しの部分は、児童も自然と口ずさんで歌えると思います。
YouTube “Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?” | David GlennutYube
⑥自分だけのオリジナル絵本を作ろう
紙で作る場合とパワーポイントで作る場合の2バージョンを準備してありますので、実態に合わせて活用してください。
1.紙(ワークシート)で作る場合は、好きな動物を選んで切り取り、その動物に好きな色を色鉛筆で塗ります。
2.ワークシート1枚目の左側は、表紙としてそのまま使います。右側の1ページ目から色を塗った動物カードをのりで貼っていきます。
ワークシートは、たくさん印刷しておきましょう。半分に山折りして束ねて綴じ、1冊の本のように作成します。個人差もあるので、ページ数が多くなる児童、少なくなる児童がいてもよいと思います。全員が絵本を作成するということを目標とし、ページ数は個々のレベルに合わせるようにしましょう。
パワーポイントは、児童のタブレット端末にデータを配付し、タブレットで作成します。中央の画像の所には、動物ぬりえカードに色を塗ってタブレットのカメラで撮影し、画像を貼りこみましょう。
机間巡視で大切なことは、児童が作成しているページを実際に児童が英語で言えるか確認し、支援することです。作成した絵本を家で読み聞かせをし、次時の本番に臨むことになります。
児童が色塗りをしている間は、BGMとしてYouTube 動画の歌を繰り返し流しておきましょう。
YouTube “Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?” | David GlennutYube
⑦ふり返り
本時のめあてからふり返りを行いましょう。児童の感想を全体で共有し、称賛しましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科准教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
3年Unit9-3パワーポイント(40スライド)、ワークシート(3点)
下記ボタンをクリックして、データをダウンロードしてください。
構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子